表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

29/62

あれ?まさかの別ゲー…

なんか間に挟む話が別ゲーに………ちなみにレンは今後も出てきます。

 現在の時間は午前11時45分。後15分で大型アップデートがくるのである。

 

 昨夜、拓がこっちでやったことと言えばアイテムの整理とダンジョンの探検である。もちろん私も一緒について行ったけど、案の定モンスターの類いは一切いなかった。

 ただ、なかなかに広く、セーフポイント外まで範囲が及んでたから……もしかすると下にも広がっているかも?

 そうそう、一階の部屋(店の奥にある三部屋の内の一つ)に階段を整えて、地下室を作ったんだよね。んで、その地下室を少し降りたところが天然ダンジョンになるんだけど、地下水が流れている広い一部屋?となっていたのだ。

 驚くことに、そこの地面は石系じゃなくて土だった。そのおかげか見たことの無い植物をいくつか入手することができたのである。


 え?今は何をしているかって?……大型アップデート開始が正午で終了が18時。今日は、拓がバイトを休みにできたので、5時30分には帰ってこれる。だから、それまでは彼女のライブでも見て時間を潰すつもりだ。


―――雨無 漣(あまなし れん)―――

 私の小学生からの友達……なんか誰にでも陽気に付き合える人だから友達と言うのかよくわかんないけど…仲はけっこういいはず。私がこのゲームに興味をもつ前からおすすめしてきた人であり、小学5年の時の私にMMORPGの世界に引きずり込んだ張本人だ。

 そんな彼女は既に成人式を迎えており、無職である。………週二のバイトしてるから無職ではない……のかな?

 有り余る時間を動画投稿やライブ配信に使っており、今では大人気の人(レンレンChと言うシンプルなチャンネル名)となっている。まぁ、所謂ゲーム実況者と言うやつだ。

 何だかんだ言ってLVOを日本で初めてライブした人(直接VRギアを細工し、PCと連結させてVRの画面をライブ配信できるようにした技術者)だからすごいんだけどね。最近はライブ画面だけ三人称視点に変更できるようにもしてたし………本当にすごい技術者なのだ。


「あっ、そう言えばレンにまだLVOを始めたことを言ってなかったっけ。……あ、ライブ始まった」


 一応モデレーター権限を貰ってるし、見るついでに仕事もしてやるか。

 彼女が今やっているのは属にVRSと呼ばれる、生き残り型バトル・ロワイアルだ。120人が一つのmapに降り立ち、銃や回復等のアイテムを集め最後の一人になるまで生き残る……っていうゲームだったはず。

 VRは全て画面が一人称になるから、新機能で三人称視点にする場合はコメントできないんだよね。……しゃーない、一人称視点で見るか~。

  ・

  ・

  ・

  ・

 うわっ、コメの流れが早い……目がいたくなるよー。

[ルフス:何でモデレーター私だけなのー?!]

[納豆菌:えっ!ルフさんいたんですかっ!]

[眼鏡が本体:わっ、久々に見たw]

[ハク1224:www]

[しげ:え、誰なんですかこの人?笑]

[マッチョくん:これが例の人ですかww]

[Oneshot_0613:すげえっ!最多キルの記録保持者じゃんww]

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 私は稀少動物かなにかかっての!………やっぱしコメントは打つべきじゃないな。


『ありゃりゃ?だいぶリスナーたちがさわいでるじゃん!なになに~?……おおっルフちゃんが来てるの?!…よーしっ!依然としてやる気が出てきたぜッ!このゲームでOV(オーヴィー)をとってやる!』

『ん!Nから銃声……7㎜の音だね。でも単発の感覚が早いから、狙う時間を含めても…アサルトのAKかな?SRはまずないねー……それにしても残り12人だよっ!このまま縮小のギリギリで攻めてく感じがいいねー』

  ・

  ・

  ・

 すごいなー…言葉が途切れない……弾丸トークできる人って普通にすごくない?会話が切れる瞬間にコメント拾って繋げてるし……


『いたっ!……………ヘッショッォ!!きたぁっOV!?』


 おおっー。おめってコメントで溢れかえってるや。ほんとになにやらせてもうまいよねレンは。一応[おめでとう]ってうっとくか。


『そうだ、ルフもやんない?このゲームなら持ってたっしょ?』


 まじかよ………そうなのだ、このVRSはPCとVRの両方でプレイ可能であったりする。まぁ、少しだけPC版じゃあできない動きがあるんだけど…VR版のやつを落としてるんだよね…既に。


(まぁいっか、久しぶりだなぁ…ゲームで遊ぶのは。)

[ルフス:了解。今から起動するしちょっと待ってて]

『おおっ!ひっさびさだよー。ルフと最後にDUOしたのいつだったっけ?いやぁ、正に鬼に金棒だね!早く来ないかなぁ…あっ、準備している間にルフについて聞きたいことがあったらドシドシ質問してね!答えられる範囲で答えるから!』

  ・

  ・

  ・

 はぁ……ライブ中にやらされるのはいつぶりだったかなぁ……はっずかし!

 よ、よし……キリカエキリカエ…ガンバルゾ。

「はい!それでは改めまして!みなさんこんにちは、レンと言いますよろしくねー?で!隣にいるのが」

「ルフスと言います!えー……ね?がんばっていきましょー!!」

「と、言うわけで、今からはこの二人でDUOっていきましょー!」

「おっ、マッチ開始~」

「よーし、これで負けたらルフの奢りねー?」

「いやなんでだよっ?!ってかすんでるとこ違うし!」

「えー、じゃあ、泊まりに行くね~」

「くんなよ?!…フリじゃないからな!」

「おーおー、相変わらず鋭さは衰えてないね!」

 疲れるよぉー……テンション高いよ~……help me!

  ・

  ・

  ・

  ・

「残り5だよっ!」

「ん!120方向に銃声一つ。フルのサプカス!弾はたぶん5mm」

「りょーかい!…見えた!4スコだから…300m先に一人!武器は特徴と一致するよっ!」

 ってことは残りは2.2.1か……

「サプの狙い場所わかる?」

「ちょうど死角!」

「「銃声!狙い先、二つ!」」

 ん、目で合図してきた………意図が読み取れてしまう辺り仲がいいんだろうけど……嫌だ~。

「おけ、二人の裏に回る。消音スパイク持ってる?」

「あるよ!置くね?」

「サンキュー、一人は殺るからね?」

「りょーかい。スナで見ておくから、私の攻撃開始が合図でよろ」


 二人組のチームに近づいていく。あいにくここの地面は土なのでね…消音スパイクが見事に刺さるんですわ(物理でも)

距離40m…よし行ける。

 敵の相方が一人チームを撃ってる……おっ、倒したってことは!

―――パァン!―――

 きたっ!

「後方確認はしっかりとね!」

 よし!kill確!!

「やったね!初っ端からOVだよっ!いやぁ、さっすがルフのちからだよ~。」

「あー…疲れた~……あっ、みんなおめコメントありがとー!」

「よーしっ!この調子で連V目指して頑張ろー!!」

「えー?!…………頑張ろー!」

 くそー、まだ18時までだいぶ時間が余ってるよ……たぶん、レンもアップデート待ちでやってるだろうしなぁ、これ。

 まぁ、たまには悪くないかも?……息抜き…になってるかはわからないけど(笑)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ