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アンダーグラウンド  作者: ベニテングタケ氏
第1章 超高度科学都市
4/4

第4話 迷子の石上さん

だいぶサボってしまってすみません。

物語の展開を考えていたまま忘れてしまいました。


不定期になると思いますが、こちらも少しずつ上げられたらなと思います。



久しぶりなので、短めです。

俺は確かに元居た場所を想像したはずだ。

でも、なぜこんな知らない場所にいるんだ?

ふと、跳ぶ前に持っていた石を確認しようと握り締めていた拳を開くと、2つの石は知らない間に手のひらの中で砕けていた。

「くそっ…石がないと帰れないじゃないか。一度きりのチャンスを無駄にしちまった…」

微かに見えた希望が途絶え、俺は絶望のあまり膝から崩れ落ちた。

そんな俺をすれ違う人々はうざそうに見たりや関わりを避けるように早歩きする人、小声でひそひそと話ながら通り過ぎるなど、明らか不審者でも見るような目で見ていた。

しかし、そんなのは関係ない。こっちは一世一代のチャンスを無駄にしたばかりなのだ。

「こちらの世界にきて、まだ十数分しか居ないのにな…」

救いを求めるかのように、俺は天を仰ぐ。

視界に写る青い空と高層ビルは元居た世界と差異はないように見える。

しかし、決定的な差は他にある。

俺は、ゆっくりと周りを見渡す。

宙に浮いて走る車らしきもの、なにもないところに映し出される、CMかなんかがやっているディスプレイと電工掲示板。

俺は、走り去る車らしきものを目で追う。

きっと、ガソリンスタンドにあった不思議な石を利用しているのだろう。

ぼんやりと眺めていると、向こう側の歩道に見覚えのある黒髪の少女が見えた。

驚き、目を凝らして見ると、先程別れた時と服は違うがノエルで間違いなさそうだ。

急いで立ち上がり、彼女目掛けて走り出した。

車道を渡り、歩く人々を縫うように避け、目的の彼女を目指す。

「ノ、ノエルさん!」

黒髪の少女は慌てて振り向く。

「石上さん!?どうしてここにいらっしゃるのですか?」

俺は膝に手をつきながらゆっくりと息を整える。

「元居た場所を想像して石を使ってみたけど、なぜか此処に転移してしまったんです」

ノエルは俺の話を聞くと、少し考えこんだ。

どうやらノエルにも想定外の事だったと伺える。

「うーん…。帰還石を使ったのなら最後に居た場所に跳べるはずなのですが…」

「そうですよね…。でもそういえば、跳ぶ際にノエルさんに貰った石も一緒に握っていたみたいなんですが、誤作用を起こすってこともあり得るんですかね?」

「あくまで私の渡した石は転移石なので、2つの石を持っていても系統の同じ物なので、想像した所へ跳べるはずだとは思いますが…」

そう言って、ノエルはまた考え込んでしまった。

転移石と帰還石はどちらも風景を想像したところへ跳ばしてくれる物。

ノエルはそれを踏まえて誤作用は起きないとしたのか。

俺はあの時、元居たガソリンスタンドを想像して跳んだ。

それが、よくもわからない大都市に来てしまった。

「石上さん」

俺なりに状況を整理しているとノエルから声をかけられた。

「私の知り合いに石の事を研究している方がいらっしゃるのですが、その方に聞けばなにか解るかもしれません。それでなのですが、私の勤めている会社に来ていただけませんか?」

「もちろんです。俺の元居た場所に帰れる手掛かりになるかもしれませんし」

「それでは、善は急げです。早速向かいましょう」

俺はノエルの言う会社へ足を進めた。


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