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アンダーグラウンド  作者: ベニテングタケ氏
第1章 超高度科学都市
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第2話 赤髪の少女

俺は、風に飛ばされ崖から落ちたわけだが、痛くも痒くもない…

(…あれ…死んでないのか?)

ゆっくりと目を開け、体を調べてみたがどこも悪くない。

側にはボロボロになった簡易トイレが倒れている。どうやら一緒に落ちてきたみたいだ。

起き上がり周りを見渡すと、そこは見知らぬ土地だった。

荒野なのだろうが、なぜこんなとこにいるのかわからない。

「あそこにあるのは…ガソリンスタンド!?」

明らかに廃業したであろう廃墟と化したガソリンスタンドが、荒野の中にポツンと佇んでいる。

スタンド脇には車らしき物が停まっているが、見慣れないデザインの物ばかりだ。

まずはここがどこなのか調べるために、ガソリンスタンドを行こう。

俺は丘っぽい所を下り、ガソリンスタンドに向かって歩き始めた。



「思っていたよりしっかりしてるな。さすがはガソリンスタンドといったところか」

ガソリンを扱うガソリンスタンドは、地震などによる被害を抑えるために耐震などの耐久性に優れた建物になっている。

このガソリンスタンドは改修工事をしっかり行ってきたのだろう。

「しっかし、益々わからないな。建物自体はよくあるデザインだが、車はなぜ見たことないデザインなんだ?同じガソリンを使うタイプみたい…いや、これは!?」

給油口になってる部分が明らかに違う。

不思議な模様をした石が填めてあるぞ。

「見たことない石だが、これをエネルギー源にしてるってことなのか?」

他の車も同様の石が同じ場所に填め込んであった。

まず間違いなく、ここは俺の居た世界とは違うとこだろう。

「ねぇねぇ。お兄さん誰?」

考え込んでいる俺はその声に驚き、振り向くと赤い髪をした少女が立っていた。

「えっ俺?俺は…石上和哉。目を覚ましたらここに居て、ここがどこなのかわからないんだ」

「うっわ、不思議な名前…。でも、うん、それで元の場所に戻りたいわけだ。お兄さんも大変だねぇ。まぁ、頑張ってね」

「ちょ…まってくれ、頼む助けてくれ」

去ろうとしている彼女を必死に引き止めるが

「助けてどうすんの?それでアタシになんのメリットがあるわけ?」

彼女は明らかに興味のなさそうな顔をしている。

たしかに彼女は俺を助けるメリットはない。

「そ、そうだよなぁ…。引き留めて悪かった、ごめん」

「なんかそう言われて引き下がられると罪悪感でるんですけど……はぁ、わかったわ。今回はアタシから話しかけたわけだし、後味悪いから助けてあげる」

罰の悪そうな顔していたが、なんとか助けてくれるみたいだ。

「ありがとう。えーっと…」

「カトレア。アタシの名前はカトレア・トュルース。よろしくね、お兄さん」

カトレアと名乗った彼女は少し考えていたが、

やがてなにか解決策を見つけたみたいだ。

「お兄さんちょっと触れるね」

そう言って俺の肩を触れ始める。

すると、カトレアが目を見開くのがわかった。

「ど、どうかしたのかな?」

「アタシは触れたものの過去を視ることが出来るの。それで視たんだけどお兄さんこちら側の人間じゃないのね。どうりで不思議なわけだ」

こちら側じゃない?なにを言っているんだ。それに過去を視ることができるだと?

「一体どういう事なんだ…」

「お兄さんは不思議かもしれないけど、こちら側では何かしら能力を持っていることは当たり前なの」

当たり前?こちら側といわれるこの世界では不思議な能力を持った人間が沢山居るってことなのか。

「能力…さっきの過去を視るのが君の能力ってわけか」

「まあ、そんなとこ。それで、これが解決策」

そう言って、車とは別のデザインの石を手渡してきた。

「これは帰還石。最後に居たところに戻れる便利な石なの。一回使うと壊れちゃうのとそんなに量が取れないのが欠点なのよね。まあ、お兄さんは一回使えればいい感じだけどね」

なるほど、それは確かに便利だ。

子供頃に誰しもが想像するテレポート。それがこの石で出来るわけか。

「ありがとう、カトレアさん。恩に着るよ」

「ほんと感謝してよね。その石、結構高いんだから。ほら、さっさと帰りなさい。もう来るんじゃないわよ」

そう言いながらカトレアは、手を振りながら去っていった。

「よし、じゃあ帰るか。この世界をもっとみてみたいが、店長の安否とか気になるし帰らねば」

そう意気込んでいたが、肝心なことを忘れてた。

「この石の使い方聞いてねぇ!」

カトレアはどこだ。周りを見渡すが誰もいない。

「これはマズい。どうすれば…」

冷や汗が垂れ、乾いた地面に落ちる。

やっと帰る手掛かりを見つけたが、ふりだしに戻されたのだった。

読み返してはいますが、変なとこがあるかもしれません。

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