まずはこの城から征服する 後半
魔神シャンは人間の姿から元の姿に戻った。その姿は身長170センチ、牙があり、目は紅く、左は白く天使のような翼、右は黒く悪魔のような翼をし、悪魔ような形をした尻尾をしていた。
魔神シャン「さて、呪うぞ・・・」
シーナ「あ・・・あ・・・」
ンーラ「こ・・・これが闇の力?・・・いや、闇だけじゃない何か別の力を、感じる。今まで感じたことないような何か・・・」
魔神シャン「なるほどな、やはり、この世界は光と闇は存在しないのか・・・」
魔神シャン(さてと、ンーラとか言っとったかな?こいつの心の中を見てみるか)
ンーラが7歳の頃ソーラー王国からずっと東の方に小さな町があった。町の名前はタラチハントという。タラチハントは海が綺麗な町で観光地として有名であった。そんなある日、北の大陸からソーラー王国と対立しているヨシコロ国がタラチハントを攻め町の人たちは皆殺しにされてしまった。その時ンーラの母セイルは死体の下にンーラを隠しンーラだけ生き残る事が出来た。ンーラはその後1人で生きソーラー王国の兵士とし働き後に親衛隊まで上り詰めた。復讐心を抱きながら
ンーラはヨシコロ城に復讐したいと思い姫様に相談したこともあるが復讐心を捨てろと言われた。あれから11年今でもヨシコロ城に憎しみや怒りを抱いていた。
魔神シャン(・・・・・・)
魔神シャン「ンーラとか言ったな。どうだ?私の僕にならないか?私の僕になればお前の願いを叶えてやる」
ンーラ「なっ!?」
シーナ「えっ?」
ンーラ「キサマ、ふざけているのか?」
魔神シャン「いいや、本気さ。少しお前の過去をみさせてもらった。どうやらヨシコロ城の奴らに復讐したいそうだな。そのために今まで強くなってきたのだろ?
それにこの姫様に相談しても「復讐なんて捨てろ」と言われたのだろ?
誰も仇をとってくれない。だからといって自分1人で仇をとるのは難しい。だから姫様を頼った。だか、断られてしまった。
だから俺のところに来い。僕になると誓えばこの私が手伝ってやろう」
ンーラ「・・・・・・」
シーナ「ふざけないで、何が復讐ですか、そんなのただ、虚しいだけです。ンーラこんな奴の言うことなんか聞いてはいけません」
魔神シャン「キサマ、呪うぞ。いいか、復讐は虚しいと言うが、よく聞け、この子はずーと憎しみに囚われて、ずーと復讐の事だけを考えている。そんな生活が毎日続いて、そんなのストレスが溜まるだけだ。こいつは人間の姿とはいえ、私の僕を倒してここまで来た。完全に予想外だった。その強さなら私とこいつが2人で行けば間違いなく復讐を果たせる。いつまでも憎しみに囚われていては可哀想ではないか」
ンーラ「・・・・・・」
シーナ「可哀想?何言っているのですか?ンーラが何があったかは知らないけど、復讐のためにヨシコロ城に行ってそこにいる奴らを皆殺しにさせろっての?そんなのヨシコロ城の兵が1人でも生き延びたら今度はその兵がンーラを仇として生き続けるでしょ?
復讐は復讐を生みます。だから私は捨てろと言ったのです」
魔神シャン「憎しみには憎しみを生む。確かにそうだ。私は魔界でずーとこの人間界を見てきた。天下統一してもまたすぐに戦争を始めた。何が原因だと思う?父上が妥当していた頃はこの世界は平和だった。そして、父上が亡くなり私に変わって数年経った時事件は起きた」