A or A
全てを受け入れ他人を肯定し、自分を否定するA。
いつしかAの自我は崩壊し始める。
いや、おそらくずっと前から崩壊は始まっていたのかもしれない。
Aは何もかもわからなくなり、そんな自分を恐ろしく思った。
結果、自分が、自分自身という存在が誰だか分からなくなる。
気づくと足元には仮面が散乱していた。
自分と同じ仮面が…
もはや仮面ではなく、それは過去を否定し、自分を呪った異物なのかもしれない。
次第にAは仮面の沼に飲み込まれていった。
それは過去を否定した仮面が今の自分を否定し始めたのであろう。
これが崩壊というものか…
そしてAは生きることを諦めた。
しかし、どうやらまだ諦めたくなかったらしい。
仕方なく、仮面を付けようとするがどれも壊れかけていた。
Aは諦め壊れかけの仮面を手にする。
あぁ…まだ生きなくてはならないのかと…
しかし、一度諦めた自分はどうすればいいのだろうか。
もはや消失に近い自分。
本当の自分を見つける or 仮面と生きる or A
答えは…