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未来少女と記憶の少年  作者: 馬渕 祐
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紹介

「この子は誰なの?」


男にしては甲高い新巻の声が

部屋中に響いた。


「えっと、こちら俺のはとこの八懸愛花。」


愛花が深々とお辞儀をした。


「夜分に押しかけてしまって申し訳

ございません。

私、八懸愛花と申します。

あなた様は、、?」


「あ、俺は新巻 健ともっ申しあげます。」


愛花の丁寧な挨拶に

新巻はたじたじだ。


「健ちゃんは俺が島から来たことは

しってるよね?

俺と愛花は小さいときから、

島で暮らしてたんだけど、

俺だけいろいろあって島から

出てしまったんだけだ•••••

それで、今日愛花に会って、

それで•••。」


なんて説明すればいいのか遥は

言葉につまった。

愛花が未来を予知し、遥の危機を

助けにきたとでも言えばいいのか。

未来を予知なんて信じてもらえるはずも

ない。

第一に予知は一族のトップシークレット。

いくら信用のおける新巻といえど

言うことはできない。


遥が黙っていると

見かねた新巻がつぶやいた。



「追っかけてきたってことだよね?

愛花ちゃん?は、白井の彼女なの?」



「かっ彼女?!そっそんな!!!

彼女だなんて!」

愛花が両手をぶんぶん振りながら言う。



「違う。ただのはとこ。」

遥がぴしゃりと言うと

愛花が遥を見て頬を膨らめ怒った。



「な、なーんだ!!」


新巻が大きな声で言った。

遥の肩を新巻がバンバン叩いた。


「彼女かと思った!抜け駆けかと思って

焦っちまったよ!!

愛花ちゃん!白井はシャイだから

苦労してそうだな!!」


新巻はにかっと笑って言った。


「まあ、なんかいろいろあんだろ?

もう今日は遅いし俺そろそろ寝るからさ

また明日の朝話してくれよな。」


新巻はそう言うと

おやすみと言って、自分のベットに

向かった。



「新巻くん、いい人だね•••。」

愛花が小さな声でつぶやいた。


「ああ、いいやつすぎて焦るよ、本当。

愛花お風呂入ってきな、もう寝よう。」


「うん、そうだね。」



遥は愛花にベットを貸し、

自分は床に布団をひいて寝ることにした。


「私、床でいいよ?」


「大丈夫。」


「そっか、ありがとう。」

愛花はにこっと笑って言った。



2人が眠りについたのは

0時をとおにすぎた時だった。





次の日の土曜日の朝

新巻が愛花のことを聞いてくることは

なかった。



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