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未来少女と記憶の少年  作者: 馬渕 祐
3/20

まあ、とりあえず


「ハル、消すの?私の記憶を。」


愛花がそう言うと遥の手は愛花の額に触れる寸前に

ぴたりと止まった。


2人の間に気まずい沈黙が流れた。

夜の暗さがよりいっそう二人を暗くさせる。

愛花が遥の目をじっと見つめると遥は目を伏せた。


その時電話の着信音が響いた。


「あ、俺の携帯だ・・・。」

遥がそう言い電話にでると

電話の向こうで同部屋の新巻の声が響いた。


「白井?今どこ。もうすぐ寮長が見回りにくる時間だけど。」


「え、やっべ。もうそんな時間?」


腕時計で時間を確認すると思ったよりも時間が過ぎていた。

寮長は怖くて有名。

こんな時間に外に出ていることがばれてしまうと

ただではすまされない。

今すぐにでも帰らないと見回りにくる時間に間に合わないが

こんな時間に愛花を一人置いておくことはできない。

ましてや、よくよく考えると首都圏の電車はまだ走っているが

島行きの船はもう今日は運行していないだろう。

どちらにせよ愛花に今、島に帰ってもらうことは

叶わないのである。


「わかった。今から走って寮に帰るよ。」


「急げよ~コンビニに買いに行かせたのは俺だから

 俺まで罰をくらうことになる」


「ああ、わかってるって。じゃあな。」


遥が電話を切ると愛花は不安そうに遥を見つめた。


「愛花。もうおそいし

 とりあえず今日は俺と一緒に寮に帰ろう。」


そう聞くと愛花の顔はパッと明るくなり

2回嬉しそうに頷いた。


「時間やばいから、走るぞ。」


遥が走り出すと愛花もつられて走り出した。



二人の影は月に照らされ輝いていた。

遥が後ろを振り返ると愛花と目があった。

愛花がふわりと笑うと遥かの気持ちは安らぐのと同時に

罪悪感に苛まれるのであった。



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