『戦隊として(略)不滅だ』
タイトル:「戦隊として世界を救う戦いを続けている赤の人は実は戦闘が怖くていつも胃痛に悩まされていたから、ある日、仲間の黒が敵に胸板を貫かれて死んだことでもう耐え切れなくなって他の隊員に反旗を翻し、自由になるための戦いを挑んだが特にいいところも見せずやられたと見せかけて巧みに緑、桃、黄色一人ずつ倒していったけど一番手ごわい群青色を倒そうとしたら恋人を盾に取られて投降して、そこに待っていたのは何もペナルティを課さない自称優しい人々だったので赤い人は自宅のベランダから空を飛んで重力と体という重りから開放されてアカシックレコードへと融合した。永久に戦隊は不滅だ」
皆様初めまして。杜若阿弥陀如来曙小次郎と申します。
このたびは拙作をお手に取っていただきありがとうございます。お買い上げいただいた方には更にありがとうございます。
本作は第五千九百六十三回雷電文庫新人賞で佳作をいただいた作品です。
昨今のライトノベルはタイトルが内容を表しているような長いものが多いですよね。具体的な作品名を挙げるとさすがにアレですが、例えば『○の△△は死体を食べてごちそうさま』だとか『僕の○○をもっと□□してアレしたソレはコレ』だとか『二千九百八十一年六月三日六時三分三秒に世界を救う』だとか。
もう昔みたいに『魔法少女脳髄バモラ』『例えば魔法が使えたら』のようなシンプルな名前の時代じゃないかもしれません。ちなみに僕は『鉄血処女バスコダ・ガマ』が小説を書き始めたきっかけです。
新たな時代に誘われて、私も長いタイトルに挑戦してみました。このあとがきを読んで皆様もお気づきになったと思いますが、表紙を開いてみたらこのあとがきなわけです。
名は体を表すということで、全てタイトルで表してみたわけです。
あとは絵師さんの華麗臭のするイラスト臭もとい集。
今でも目を閉じれば思い出します。
赤と緑の血みどろの死闘。
桃と黄色との三角関係の清算。
そして群青色との尻相撲。
どの場面も脳内で非常に濃厚に描かれました。それをそのまま感覚の荒ぶるままに文字に載せたのでした。
ネット上の小説交流サイトではたくさんの批評をいただきました。とても小説ではないというご意見もいただきましたし、前衛的だと背中を押してもらったものもあります。なぜか最後に「ぷげら」とか書いてましたけど。
これから、僕は作家としていくわけですが、僕が取った佳作というのは、佳作を取るかもしれなかった方が得られなかった未来なのです。それはとても大きな責任。他人の未来を僕が奪ったということです。自分にとってこれからが本当の地獄もとい闘いなわけです。果てしなく続くこの小説坂を一歩ずつ勇気を出しながら登って生きたいと思います。誤字じゃないですよ。
この小説で描かれた話も全一万章ある内の最初なので、続きを出したいと思いますがそれは文庫の今後の予定に関わってくることなので僕は良く分かりません。でも、何かしら描きたいなーと思います。僕は戦隊が好きなのですが、あえて金とか銀とか銅とか六人目を出しませんでした。今後は黄色と金色が混ざった黄金とか出してみたいと思います。
それでは謝辞へ。
ネット上でたくさんアドバイスをしていただいた青太陽蒼家さん。そんな作品鼻くそだとおっしゃっていただいたその言葉に奮起してこの作品を書くことが出来ました。
また投稿所でアドバイスをいただけた方々。そろそろメールアドレスにウイルスを送ってくるのは止めて欲しいです。
担当の銀城金太様。僕の作品を押していただいてありがとうございました。雷電文庫の編集部の方々を説得するのに自宅にまでスーツケース持って行ったと聞きました。一体どんなマジックを使ったのか分かりませんがあなたのおかげで日の目を見ることが出来ました。もう足を向けて眠れませんね。
そして素敵な挿絵を描いていただいた色々マジックさん。僕が描こうとした『全裸の人しかいない世界』という際どいものを見事に再現していただきました。全員見事な筋肉の男、いえ、漢ばかりで涎が止まりませんでした。次もよろしくお願いいたします。
そして最後になりましたが、お手に取っていただいた皆様にも最大限の感謝を。
ありがとうございました。杜若阿弥陀如来曙小次郎でした。
次回作は『アレとソレの間にコレがあったので盛ったら没した』です。
お読みいただきありがとうございます。
紅月赤哉です。
なんていうか内容も言いたいことを端的にあらわしてみました。