背中の傷跡と、守りたいという気持ち
また別の日——
シエラが、俺の目の前でストレッチを始めた。
ショートパンツ姿。
へそ出しのトップス。
——最強の組み合わせだ。
「んっ……」
シエラが、両手を上に伸ばした。
トップスの裾が、さらに上がる。
おへそどころではない。
お腹全体が、完全に露出している。
肋骨の下から、ショートパンツのウエストまで。
白い肌。すべすべの肌。
呼吸と共に、お腹が上下している。
おへそが、浅くくぼんでいる。
その周りの肌が、なんともいえず柔らかそうで——
「ご主人様?」
「っ!?」
「お腹、見てますよね?」
「見てない!」
「絶対見てました」
シエラが、にやにやと笑っている。
そして——
今度は前屈した。
ショートパンツ姿で、前屈。
お尻が、突き出される形になる。
太ももの裏側が、完全に露出している。
すべすべした白い肌。
太ももの付け根ギリギリまで見える。
もう少しで——見えそうで——見えない。
「っ……!」
俺は、慌てて目をそらした。
「ご主人様、逃げないでください」
「逃げる! 今日は絶対逃げる!」
俺は、全力でダッシュした。
——異世界で、毎日こんな目に遭うとは思わなかった。
——俺の理性、いつまで持つのか。
——反省。深く反省。
---
ある夜——
シエラが、悪夢を見たらしい。
「っ! いや……やめて……」
俺は、隣で寝ていたシエラの声で目を覚ました。
「シエラ?」
「……ご主人様……?」
シエラの目に、涙が溜まっている。
「夢を見たんです……前のご主人様の……」
「……」
俺は、何も言わずにシエラを抱きしめた。
小さな体が、震えている。
「大丈夫だ。もう、あいつらはいない」
「……」
「お前は、俺が守る」
「ご主人様……」
シエラが、俺の胸に顔を埋めた。
泣いている。
声を殺して、泣いている。
俺は——
シエラの頭を撫で続けた。
——やっぱり、傷は深いんだ。
——俺には、何ができるだろう。
——せめて、安心して眠れる場所を——
「ご主人様」
「なんだ」
「……ありがとう」
「……寝ろ。俺が側にいる」
「はい」
シエラが、俺にしがみついたまま眠りについた。
——守りたい。
——俺は、この子を守りたい。
---
ある日——
シエラが、着替えていた。
俺は、たまたま部屋に入ってしまった。
「っ!?」
シエラが、下着姿で立っている。
白いブラと、白いショーツ。
透けるように白い肌。
細い腰。くびれたウエスト。
すらりと伸びた足。
小さいが形の良い胸が、ブラに包まれている。
——やばい。
心臓が、爆発しそう。
でも——
シエラの背中に、俺は気づいた。
「シエラ……その、背中の……」
「え?」
シエラの背中には——
いくつもの傷跡があった。
古い傷。
鞭か何かで打たれたような——
「ああ、これですか」
シエラが、自分の背中を振り返った。
「前のご主人様に、つけられました」
「……」
俺の興奮が——
一瞬で、冷めた。
代わりに、胸が締め付けられる。
「シエラ……」
「大丈夫です。もう痛くないですから」
シエラが、笑った。
でも、その目は——
少しだけ、悲しそうだった。
「俺は、お前に傷をつけない」
「……」
「約束する。絶対に」
シエラの目から——
涙が、溢れた。
「ご主人様……」
「だから——」
俺は、シエラを抱きしめた。
——こんな小さな体に、こんな酷いことを。
——俺は、この子を守る。
——絶対に、守る。
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