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47.

数ある小説の中から閲覧していただき、ありがとうございます。


翌朝、協会東支部に護衛依頼があるか確認しに行く。

混み合う時間のせいか依頼掲示板の前には沢山の探索者が集まっていた。


「ユキト。とりあえずボクとノーレムがいるからランクCの護衛依頼から探してみよう。無ければ受付に確認して予約って感じかなぁ。」


「なら、パパッと見てきます。リンネ達は受付に並んでてください。受付も人多いですし。」


「うん。わかった…もう少し早い時間に来るんだったかなぁ。」


リンネ達が受付に並ぶのを見て俺も探索者の壁を擦り抜け依頼掲示板の前に出る。ん〜、ランクC…護衛依頼…あ、あったけど人数が2人だけの補填募集か…条件に合わないからパス。えっと…ランクDにも依頼無し、と。

掲示板から離れリンネ達の元へ向かう。


「掲示板には2人だけの補填依頼しか無かった。5人全員って厳しいかな?」


「おかえり。そうだねぇ…大きい商会は専属護衛がいるのが普通だし、そういうところは今回、掲示板に出てた少人数の補填依頼だけだろうしね。ボク達が受けるとしたら、リュカが見習いだから4人か5人の依頼だねぇ。」


「まぁ…無ければ仕方ないですか。そうなると予約だけ入れて、毎朝受付に確認ですか?」


「そうなるね。まぁ朝じゃなくても大丈夫だけど、毎日は顔出さないとね。」


そんな絶望的な話しをしている間に自分達の番がきたみたいだ。


「協会東支部へようこそ。御用件を承ります。」


「護衛依頼の予約なんですけど出来ますか?」


「はい、大丈夫ですよ。希望する行先とチームの人数、ランクを仰ってください。確認の為、皆様の探索者証を提示していただきます。」


皆、探索者証を出し受付カウンターに並べる。


「え、と…行先はアルトかバーラック。ランクC2人にランクD2人、見習いランクD1人です。」


「探索者証を確認しました。…アルトかバーラックですか。現在アルト行きの補填依頼が2人出てるだけで他はないですね。たぶん緊急の配送がない限り当分難しいかと…」


「当分…1週間以内だと厳しいですかね?」


「あっても少人数の補填依頼だけでしょうね。可能性としては現在出ている補填依頼の商会がキャラバンを組んで別の商会が補填依頼を出した場合くらいですかね?」


「あぁ…それは望み薄いですね。でも5日だけ予約はお願いします。あと、定期馬車のチケットはどちらで購入できますか?」


「定期馬車なら、こちらでも受付てますよ。依頼予約は5日間で承ります。」


「それでお願いします。5日目に依頼が無ければ翌日以降で5人分の定期馬車の1番早い予約を。」




依頼予約を終えて協会を出る。今日はこのままダンジョンかな?


「ユキト、予約をなんで1週間じゃなくて5日間に?」


「ん?依頼が無かったら定期馬車の予約も必要だろ?1週間依頼を予約して依頼無し。さらに当日馬車が空いて無かったら宿代が必要になっちゃうし。2日あれば定期馬車なら何とかなるかなっと。」


「確かに…宿代の事まで考えてなかったよ。で、今日はダンジョン?」


「だな。リンネ、ダンジョンは南門だっけ?」


「そだよ〜。門を出てすぐ右側にあるよ。」


王都は広いから東支部から南門まで30分くらい歩く。

南門を出る時は特に探索者証の提示もなく、そのまま素通り。入る時だけチェックするみたいだ。

門を出てすぐ右側を見ると協会南支部と衛兵詰め所が並んで建っている。間に馬車1台が通れる道があり、建物の最奥に鉄製の扉が開け放たれており、衛兵が2人立っている。


「あそこに立っている衛兵に探索者証を提示するんだ。で、鉄製の扉の向こうに見える洞窟がダンジョン、クレモアだよ。」


おぉ…本当に門を出てすぐなんだな。

衛兵にそれぞれ探索者証を提示してクレモアの入り口まで近づく。

外から見た感じ入り口は漆黒の闇、中の様子は全く見えない。


「リンネ、周りが明るいのに入り口の中が全く見えないぞ?あれが普通なのか?」


「ふふ〜ん、どこのダンジョンも入り口は闇に閉ざされているのさ。別の世界への境界線だとか別次元への転移門とか言われているよ。まぁ入ってみたら…納得する光景だけどね。」


恐る恐る入り口に近づいてみる。

リンネとノーレムは俺達3人の後ろにまわりニコニコしながら成り行きを見守っている。

意を決して手を前に出し入り口を跨ぐ…手のひらに膜を通り抜ける感触。確か大きめの岩に入り口があっただけのはずなのに入った場所は結構な広さの広場になっており、全体に明るかった。広場のあちこちで探索者達がチームごとに寛いでいる。固まっている俺に続いてシホとリュカも入ってきたが目の前の光景に固まっている。

リンネとノーレムもニヤニヤしながら入って来た。


「ユキト、シホ、リュカ。どうだい?驚いただろう。ここがクレモアダンジョンのゼロ階層。魔物はポップしないセーフティエリアだよ。真っ直ぐ進んだ突き当たりに1階層へ降る階段があるんだ。とりあえず少し移動しようか。後続の邪魔になっちゃうからね。」


目の前の光景を横目に脇に寄りつつ呟く。


「いやぁ…これはすごいな。本当に別世界だ。」


「表からみた外観からは想像できないねぇ…」


「あの…奥に沢山いるリュカと同じぐらいの子供達は?」


「あれは王都の孤児院の子達だね。ポーター…荷物持ちで探索者達に雇って貰ってるんだ。拡張鞄を持って無かったり荷物を持ちたくない探索者が雇う事が多いね。」


「あ、あっちには屋台もあるよ。…あそこのボードは?人が集まっているけど。」


「あれは売り込み探索者だね。自分の職種とスキル、アーツを書いてボードに貼り、臨時でチームに入れてもらいたいソロが売り込むんだ。チームも組めず、ソロで動く技量も無い微妙な人達の集まりだよ。」


「うわぁ…辛辣な。なんか売り込んでいる人達だけでチーム組めそうですけどね。」


「う〜ん、たぶん微妙な前衛…火力の低い…スキルやアーツが育って無いアタッカーだけしかいないんじゃないかな?タンク系に魔法職系に探知や探索の使える盗賊職系は引く手数多だからね。」


「なんか納得です。お昼は買ってあるし…ポーターも私とリュカちゃんが兼任…すぐ下に降りれますね。」


「ユキトを先頭にシホとリュカが補助と中衛。ボクとノーレムは手を出さずに後ろからついていくよ。」


「わかった。じゃ、シホ、リュカ行こうか。初ダンジョンだ。」


「「はい!」」


シホとリュカはクロスボウに矢をつがえて準備。俺も魔力操作で魔力を循環して魔纒まで準備する。

1階層へ降りる階段へと踏み出した。



お読みいただきありがとうございました。


読んでみて、面白かったと思ってくれてブックマークしてくださると嬉しいです。

いいねや評価をしてくださると作者は喜びます。


不定期になるとは思いますができる限り書き続けていきますので、よろしくお願いします。

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