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20.

数ある小説の中から閲覧していただき、ありがとうございます。


本日、2投稿目です。

協会に着いた。シホはリュカの手を引きリーナさんのところへ小走りに近づく。


「リーナさん、お待たせしました!リュカちゃん連れてきたのでお願いします!!」


「シホちゃん待ってたわ。…あなたがリュカちゃんね?規定年齢になってないから個室で鑑定の石版を使用するわね。…こっちよ。」


リーナさんはいつもの個室へと案内する。俺も3人に続いて個室へ。聞き耳や覗き見をするような輩はいないと思うが念のためドアの前に立って周囲の気配を探る。


シホとリュカはリーナさんの対面に座ってテーブルの上の石版の説明を受けているみたいだ。

…リュカが恐る恐る石版に手を置く。

石版が光りカードが俺達が鑑定した時と同じように上部にカードが現れる。


リュカ 見習い

女性 6才

状態 健康

職種 巫女 弟子

スキル 祈り

アーツ 《祈り》浄化

加護

師匠 シホ 女性 10才


「うん、シホちゃんの話からほぼ確実だと思ってたけど

これで証明されたわね。シホちゃん、リュカちゃんを見つけてくれてありがとう。」


「いえ、たまたまの偶然も偶然です!まさかの事態に私も驚いたんですから!!」


「それでもよ。職種の発現ってね、本人が意識してなくても何気ない言葉や動きで魔力がスキルと連動して必要な場所に集まるように動くの。そして魔力の流れは魔法使いにはわかる…魔法使いは遺伝しやすいのか権力者に多い。そうなると協会が把握する前に権力者に囲い込まれることになる。必然的に権力者の籠の中に閉じ込められて人生が決まるわ。良い方にも悪い方にもね。」


「リュカちゃんの人生の選択肢が残ったって事?でいいんですか?」


「そう。シホちゃんは弟子にしたからって無理に言うことを聞かせたり縛りつけたりしないないでしょ?」


「もちろんですっ!確かに弟子で教える間は安全に必要な制限するかもしれないけど…少なくとも成人したらリュカちゃんの考えで自由にしてもらいたいですから。」


「それが10才以下で発現した人にとっては幸せな事なの。権力者の多くは違法スレスレの魔法契約書を無理矢理に結ばせるのだから。」


「…そんなっ!酷いっ!!」


「でも現実なの。そうなると協会も誰も手を出せなくなってしまう。実際にアルトの街にはいないけど囲われて人生の決まってしまった子もいるわ。」


沈黙が落ちる…うん、弱者に対する現実がキツいな。


「すみません、リーナさん。まずはリュカの今後についての話しを。」


「そうね…ごめんなさい。まず、今回発行した見習い探索者証は協会長、衛兵長…それと私の3人以外は提示を求めることは無いわ。探索者証の内容を周りに知られないようにするためね。リュカちゃんの身元確認は師匠であるシホちゃんの探索者証に追加で記載されるからそれを提示して。師匠と弟子であるシホちゃんとリュカちゃんは常に一緒に行動するのがアルトでは常識になるわ。」


「それなら…シホがリュカの探索者証を預かってあげるのが安全かな?街外に出るのも装備さえ揃えれば問題無いですか?」


「えぇ…見習いは守られる前提だから武器は持たなくても防具さえしっかりと揃えれば条件は満たすわ。サポーター…荷物持ちと同じ条件ね。」


「それなら大丈夫ですね。…そうだ、シホの探索者証は書き換え?」


「書き換えね。この石版は見習い用だから受付に戻りましょうか。」


そう言ってリーナさんは立ち上がる。俺はドアを開け、2人も立ち上がったのを確認してから後に続く。


受付に戻りシホが石版の前に立つ…


「ねぇ…ユキトも書き換え?更新?一緒にしてみよ?リュカちゃんにも最新の情報を教えてあげたいし。」


「わかった。まずはシホからな。」


シホが石版の上に探索者証を乗せてから手を置く。

続いて俺も同じように。


ユキト ランクG

男性 10才

状態 健康

職種 守護者

スキル 棒術 体術 魔力操作

アーツ 《魔力操作》魔纒 魔循環

    《魔力操作》×《棒術》纒爆 纒刃 纒突

加護


シホ ランクG

女性 10才

状態 健康

職種 神官 師匠

スキル 癒法 祈り

アーツ 《癒法》小癒 小解毒

    《祈り》守り 反魔 浄化

加護

弟子 リュカ 女性 6才



うん、なんかいろいろ増えて記載方法も変わってるな…

リーナさんを見ると、説明してくれるようだ。


「かなり前回から変わってるなって思ってるわよね?ランクが記載されてなかったのは登録したばかりでランクの打ち込みがまだだったから。あとシホちゃんのスキルとアーツの記載が変わったのは神官についての情報が無かったからまとまって記載されたと思われるわ…いわゆるバグね。ユキトくんの守護者も初めて見た職種だったから同じように処置させて貰ったの。」


「なるほど…それで大幅に変わってたんですね。」


「まだ守護者と神官の職種は未知だらけなの。気づいたことがあったら教えてね。でも2人共…スキルにアーツが複数…優秀すぎない?」


「そうなんですか?普通スキルとアーツってどの程度なんです?」


「ランクGやFだと職種が探索者でスキル、アーツ共に発現してない人がほとんどで少数が1つ発現…ランクEで探索者以外の職種に変わって、ほとんどが1つ、少数が2つね。それを踏まえたら2人はランク D相当ね。」


「……なんか、すみません…」


「謝らないで…先日の事も含め今回の事もあるから、協会は2人に期待してるのよ。」


「なんか、恥ずかしいですね…また明日から採取依頼に戻るんでよろしくお願いします。」


リーナさんに手を振り協会を出て宿舎の購買部に。

リュカの防具は…シホと同じで皮当てしたローブとブーツかな…あとは自衛用に短剣かナイフといったところか。


「お兄さん、お久しぶりです。今日はこの子の防具と自衛用の武器を買いに来たんです。極端に軽装になりますがありますか?」


「おう!久しぶりだな。分割払いも順調みたいだし頑張ってるな。……そっちのちっこいお嬢ちゃんの装備か?」


「はい、見習い探索者で弟子って立ち位置です。」


「年齢的にも…普通のローブに短ブーツだな。自衛は小振りのナイフか皮の小楯だな。」


「安全を考えたら小楯?…でもシホの祈りもあるしナイフのほうがいいのか?」


「ユキト、リュカちゃんはナイフがいいって!」


「はい。ユキト兄様、シホ姉様が守ってくださるのでナイフを。」


「ん、わかった。じゃあローブに短ブーツ、ナイフを。あと1番小さな防水バッグも。」


「リュカちゃん、サイズ合わせだね。終わったら日用品も見てみよ。」


今回の買い物は無事手持ち…銀貨3枚で収まった。

と、言うより俺のトレント製の棍棒が大銀貨2枚オーバーと桁違いだったらしい…まぁ棍棒のおかげでトラブルも対処できたんだし…良かった、のか?


晩御飯にはまだ早いし…荷物の事を考えたらタブレットBOXのことは伝えておいたほうがいいな。一緒に行動するならいずれ気づくだろうし。


「シホ、リュカ。一旦荷物を部屋に置きに行こう。」


「「はい。」」


ホリィさんに3人が10日分になるよう追加の宿泊料金を払い部屋へと。追加で椅子も借りる。


「まずは座って。…リュカが一緒に行動することが決まったことで話しておくべき秘密がある。ただ、これは平穏な生活をするためには他人には絶対に話せない3人だけの秘密になる。話さないことをリュカには守ってもらう。」


「ユキト兄様…守ります。ただ危ない事ではないのですよね?」


「うーん、周りにバレたら危険は確実に近寄ってくるな。話さなければバレない。」


「ユキト?もしかしてタブレットBOX?」


「そう。俺自身しか使えないものだけど…存在がバレたらそれを利用しようと俺が拐われて隷属…もしくは2人を人質にとる手段を使ってくるかも知れない。」


「そうだね…確かに全員が危険に晒されるねぇ」


「あの…そのタブレットBOXとは?」


「あぁ、リュカ。守ってくれると約束してくれたから、それを今から説明するよ。…タブレットBOXは俺のスキル。隠蔽で探索者証には記載されてないようになっている。」

リュカの前に俺の探索者証を置く。

「それでタブレットBOXのスキルは大量の物を保存しておける。」

左手にタブレットを出し、リュカに見えるようにサンドイッチを出し入れする。

「このように物の出し入れは自在。どれだけの量や大きさの物が入るかは今のところ検証できてなくて未知数、そして時間が止まっているみたいで食べ物が冷めることも無ければ腐ることもない。周りにバレたらどれだけ危険があるかわかるだろ?」


リュカは目を見開き、消えたり現れたりするサンドイッチを見ながら激しく頷く。タブレットは見えて無いみたいだな。


「ねぇ、ユキト。タブレットBOXのレベルって1のまま?結構使ってたよね?」


「あ、確認してないな。……おっ!レベル2に上がってる。何々、BOX内の素材の利用方法の追加?」


「素材の利用方法!それってお米…マイスの炊き方も載ってる?」


「あっ!待って調べる!えっと…炊き方は…

“はじめちょろちょろ なかぱっぱ あかごないても ふたとるな”

なんだこれ?」


「あー…ユキトそれ私、おばあちゃんに聞いたことある。確か竈門で御飯炊く方法。確か火加減と…むらし?だったはず。私もそれしか知らない…」


米…マイスを炊くのはまだまだ先になりそうだ…いや俺達で炊けるのか?


「姉様…兄様…。さっきのサンドイッチが兄様の左手に出たり入ったりしたのがタブレットBOXでよろしいですか?」


「あ、リュカごめん。右手でもできるけど今のがタブレットBOX。日用品なんかは部屋に置いたままでもいいけど貴重品…お金や大切な物はこのタブレットBOXにしまっておけるんだ。あと大量の食料とかも。」


「……確かに誰がみても欲しがりますね。」


「うん。だから話さない事は絶対の約束。そろそろ晩御飯を取り行こう。その後は大衆浴場かな?」


「やったっ!お風呂っ!リュカちゃん、一緒に入ろうねぇ!」


リュカはお風呂がわかってないのかな?シホのまくしたてにアワアワしてる。

晩御飯も食べ、大衆浴場に…リュカはシホにドナドナされていった。作法はしっかりと教えるだろう。


明日からは3人、ヨモギの採取で様子見だな。





お読みいただきありがとうございました。


読んでみて、面白かったと思ってくれて評価してくださると嬉しいです。


不定期になるとは思いますができる限り書き続けていきますので、よろしくお願いします。

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