Of youth by youth for youth
「おきなさーーい!! 遅刻するわよー!!」
その日もありきたりな文句で目を覚ました。
母親の声は甲高く目覚ましにもってこいとは全く言えないものであった。
いつもなら眠気を友に、大声で反撃するところであったが、なぜかその日はいつもと違った。。。
重い目蓋を開くと電気が点けっ放しで、この眠気に一役買った人物に酷く嫌気が差した。
暖かい布団を思い切って投げ捨て、ベッドから転げるように降り、そのまま手すりを掴みながら階段を降って、リビングを目指した。
「おはよう。」
「おはよう! あら、今日ははやかったのね。」
「はらへったわ。朝ごはんある?」
「今日はパンが食べたかったから、かおりちゃんちで
買ってきたの。」
「おっ。いいねー。なに買ってきたの。」
「ともやはソーセージパンとフルーツサンドね。」
母親は子供の頃からずっとこの2つを買ってくる。
確かにこの2つはパンの中でも好きな部類だ。
だが、実はおれは好きな食べ物をリピートするタイプじゃない。たとえどんなにおいしいお菓子を発見しても自らすすんでリピートしようとは決してしない。
きっかけは全く覚えてないが、中2の頃からこのポリシーをずっと持ち続けていた。
「おかあさん。いつも同じの買ってくるのやめてって言ってるじゃん。 違うの買ってきてよー。」
「あら、でも結局食べるじゃん。好きなんでしょ。」
言い返す言葉が思い浮かばなかった。
「まあ、好きだけどさ。わかった。たべるよ。」
おれは自分のポリシーを抑え込み、ソーセージパンを口にした。
だが、そのパンはいつもと全く違う味であった。
しばらくして、母親がパンを片手に急ぎ足で、家を出た。
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一見男子高校生の日常の様だが、実はこの物語の主人公ともやは大卒フリーター(23歳)である。
プロフィール
名前:皇木友哉
年齢:23歳
身長:175cm
体重:72kg
バイト先:運送業者の荷物の仕分け (時給 1050円)
特技:50m走 6.2秒 100m走:11.5秒
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午前中のバイトが終わり、家に戻り、シャワーを浴びていた。
秋はいつも扱うアイテムと代わって、30キロもの米袋がたくさん並ぶ。このセンターでは、若者は自分だけだ。
そのため、どうしてもこの重労働の役目は自分に回ってきてしまう。
猛暑がやっと過ぎたと思っていたが、ぬか喜びに過ぎなかったようだ。
シャワーを浴び、洗面所でドライヤーで髪を乾かしていたところ、それは起こった。。。
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