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第2話 森の奥に反応する股間




俺の股間に、俺の股間に・・・





とても酷い悪夢を見た翌日

恐る恐る再確認した。


・・・


が、やはりその『勇者の証』はソコに輝いていた。



なんで?



なんでソコ?




・・・




一旦何もかも忘れる事にする。

いつものように斧を担いで、山へ木を斬りに向かう。

途中通りかかった村は、ザーコが勇者だったことで、未だにお祭り騒ぎの様だった。


森の奥で

ユシアは黙々と木に斧を打ち付ける。




もし自分が勇者だったら




いや、自分はただの『木こり』で戦闘力は皆無。

ザーコの方が剣術とか習ってるし、勝てるはずもない。

魔獣とか普通に怖いし



でも、



たくさんの人にチヤホヤされて、

美味しいご飯だってたくさんご馳走してもらえるかもしれない。


こんな辺境の村で村八分にされて寂しく暮らす事もなく・・・




ユシアはぎりりと歯を食いしばり、思考を止める。




そんな考えはやめよう。

自分勝手な英雄願望は自分が最も忌み嫌う、自分の父親のソレだ。


人々を救うなんて笑いながら村を出て

勝手にどこかで野垂れ死んで

終いには、聖教会に罪人扱いされた哀れな父親


戒めなきゃ。




森の奥、



何か大きな音が聞こえた。

心なしか、股間の勇者の証がうずく。


股間の・・・勇者の証が・・・あー!どう言えばいいんだよ!



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