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隠里の姫  作者: 柊 つばさ
始まり
4/36

今の日常

今の日常は朝、家族と組手をして、そのあと母と一緒に朝食を作りご飯を食べ、昼から夜にかけて依頼された任務に取り組み、家に帰ったら自分の武器の手入れをして眠るといったものだ。



私も、ここに来てもう12年たった。



もはや確実にチートとかした。



もう、認めなければならないだろう。



でも、こんなところでも皆はとても優しい。私達の一族は仲間と認識した人にはとても優しく、敵と認識した人にはとても厳しいのだ。



でも、そんな里だからこそ私は転生してからもこんなふうにいられるのだと感謝しているのだ。













「そういえば雪、火蓮、父上が俺達を呼んでたから行くぞ」


「OK!準備するからちょっとまってて」


「はい、了解しました。兄上」



兄がそう言って父の仕事場に向かって歩きだした。



そのあとに姉が準備するから雪も先に行っててと行ったので私は兄の後についていった。



父の仕事場に入ったところに父と母がいた。姉が入って来たところで父が今回の任務について話した。



「今回は珍しく帝国からの任務だ。どうやら森に住んでいる魔物や魔獣が街に侵略しにきたらしい。

そいつらを退治して欲しいそうだ。あいつらは騎士が何人かいてようやく倒せるかどうかのレベルらしい。

どうでもいいことこの上ないが報酬をもらう以上やらなくてはならない。

そこでお前たちにこの任務を達成してもらいたい。

今回は結構大きな仕事だからな。

お前たち一人でも達成できるだろうがこれは帝国からの依頼だ何か裏があるかもしれん。

しかも何日もかかる仕事の上寝床は向こうが用意するそうだ用心に越したことはない。

その点に関しては雪にいろいろ動いてもらうことだろう。

心していけよ。

出発は明日の朝になっている。

出立の挨拶を忘れるな。

龍騎と火蓮は明日の準備をしてこい。」



兄と姉が部屋から出ていき気配がなくなった時父は私に頼み事を言ってきた。



「今回は雪が中心の部隊構成となっている。

なぜなら敵は大勢で侵略してきたからだ。

1対1なら龍騎や火蓮の方が得意なのだがな相手が大勢だとお前の方が有利だ。

刀の龍騎や槍の火蓮よりな。

それにもう一つ帝国の動きが気になるところだ。

あいつらは今までよほどのことがない限り俺達に協力を求めようとはしなかった。

今回の依頼だっていつもならば我々に依頼を出すことはぜずどんな犠牲が出ても、自分たちの手でなんとかするはずなのだが・・・、何か裏があるとしか思えん。

雪、どんな時でも気を抜かず自分たちの周りを警戒しろ。

お前たちに何かあっては帝国を滅ぼしかねないからな。」



「あまり無茶をしてはダメよ。無理だと思ったら帰っていらっしゃい。たとえ任務に失敗しても大丈夫。あそこがどうなっても私たちには関係ないんですもの。」



「・・・はい。父上、母上承知しました。」



少し不気味な言葉が聞こえたがあえて無視した。



失敗するだなんてありえないと分かっているからこその冗談だと分かっていいるから。



「うむ、という訳で仕事の話はここまでだ。ここからはプライベートな話になるのだが、そんな堅苦しい呼び方はやめてせめて家族でいるときはパパと呼んでくれよ~。」



「そうよ!!母上じゃなくてママと呼んで頂戴!!」



行き成りキャラ崩壊した2人に思わず戸惑った。



「あの、父上母上落ち着いて下ださい!!」



「父上じゃないパパだ!!」



「母上じゃないママよ!!」



「いえ、あの・・・抵抗があるというかなんというか・・・そのようには呼び慣れていないですし、それにもう12才ですのでそのようにお呼びするのは恥ずかしいというかなんというか・・・」



「お前はもっと親に甘えなさい!!お前は一回もパパやママって読んだことがないんだぞ!?

あの龍騎や火蓮でも読んだことがあるのにお前は一回もないんだ!!一回ぐらい読んでくれてもいいじゃないか!!」



「そうよ、あなたはやけに大人ぶってるけどまだ12才の子供なのだから甘えてくれたっていいのよ。あなたは他人行儀すぎるんです!!だからむしろ呼びなさい!!」



なぜか知らないけど私の精神をやけに揺さぶってくるこの人たちは本当に両親なのだろうかとたまにとても心配になる。



仕事をしている時は凄くかっこよくて自慢の両親なのにプライベートとなると頼りないことこのうえない。



私が父上や母上と呼ぶと今回のように子供のように駄々をこねるのだ。



それにパパやママと呼んだことがないわけではなく私だって5才ぐらいまではそう呼んでいた。家族でいる時、兄や姉が読んでいたからだ。



だから父や母が言っているのは殆どデタラメなのだがいつもは私から折れてパパやママと恥ずかしながら言っている。



でも、今回は譲ってやらない。これは私のちょっとした意地だ。



「では、話はここまでのようなのでこれで失礼させていただきます。父上、母上」



「ああ!!待ちなさい!!まだ話は終わってないぞ!!」



「そうよ!!まだ話すことが沢山あるのだから!!」



私はその言葉を聞きながらドアを問答無用で閉めた。



部屋を出ていったところ兄と姉が玄関のところで私を待っていた。



「父上と母上にまた何か言われたのか?懲りない人たちだな」



「うんうん、声がこっちまで聞こえてきたよ」



「兄上、姉上申し訳ありません」



そう謝ると龍騎はお前のせいじゃないと言い、火蓮もそうだよと同意した。



「でも、父上達の言い分もわかる。お前は家族というのに他人行儀すぎるんだ。もっと家族を頼ったらどうなんだ」



「うんそうだよ!!龍兄の言う通りだよ。雪は強いけどまだ12才なんだからもっと人に頼ってよ。家族に頼られないと悲しいんだよ」



二人にもそう言われてしまっては返す言葉もない。ごめんなさいと謝ってから私たちは里の人に挨拶回りをした。



まずは親戚のところに3人で行って挨拶をしてから個人的に挨拶をしに行った。



兄は婚約者の所に姉は付き合っているののだという彼氏のところに私はお世話になってる幼馴染のところへ行った。



私の幼馴染は二つ年上の14才の水谷みずたに 啓介けいすけという名前の男子だ。母親がお互い仲が良く翌遊びに行ったりしていた。



家族の前でも緊張してしまう私にとって唯一打ち解けた話ができる人だ。とても良い親友と思っている。



「啓介~!!いる~?雪だけど~!!」



「お~!今開ける!!待っとけよ!!」



家の前に着いたときにそう叫ぶといつも返事をしてくれる。



待っているとガラガラと音が鳴って啓介が顔を出す。



黒髪黒目の整った顔立ち、髪を短く切っており細マッチョなイケメン君だ。



啓介がどうした?と話しかけてきて私は今回の任務について時間がかかることを話したそれと帝国の依頼ということを告げて。



それを聞いた啓介は帝国の依頼なんて大丈夫か?と聞いてきた。



「今回はそこまで難しい依頼じゃないから大丈夫」



「そうか。ならいいが、無茶するなよ」



「もう、啓介はは心配しょうだな~。大丈夫だよ。任務は失敗しない。兄上と姉上もいるのに失敗する要素なんて何もないよ。」



「こういうことを言ってるんじゃない!!俺は・・・お前が心配だからだな・・・その・・なんだ・・・まあ、龍騎様と火蓮様がいれば大丈夫だろうけど無茶するなよ・・・」



「え、なに?よく聞こえないよ。もう一回言って」



「なっ!?なんでもない。任務失敗すんなっていっただけだ!!」



「なっなに?何もそんなに怒鳴らなくていいのに」



啓介はもういいと言って顔を赤くして家の中に戻ってしまった。おばさんにも挨拶しようと思ったのに。



啓介の家を離れたあと私は他の人のところにも挨拶しに行ってその帰りにキスをしている火蓮を見た。



あれが彼氏さんかと思いながらこんなところでキスとは大胆だなと思った。ここはそういうのを外でやったら里の人に筒抜けになるのだがどうやらこの男の人はこれは俺のだと証明しているらしい。



そういうのは家の中でやって欲しいものだ。



まあ、姉ももう16才だからお年頃なのだろうとても幸せそうな顔をしていた。



姉でこれなのだから兄はもっとすごいんだろうなと思ったところでやめといた。兄はもう20才だ、だからこそ当たり前に婚約者としてるんだろう。



それにこんなところにおちあったら確実に見せびらかすに違いない。いや、それとも見たやつは地獄に落とされることだろう。



兄は婚約者を溺愛している節があるから。



私は向こうの世界では恋愛ごとにはうとかったのであまりそういうことに縁がなかったのだ。だからか少しこの時兄と姉が羨ましくなった。












次の日の朝


私達は帝国に向かって里を出た。

帝国という名がついに出てきました。

幼馴染の啓介も出てきました。啓介かわいそすぎるw

近すぎて恋愛対象に見られないパターンですね。

次回から帝国編です。

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