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城に着き玄関ホールに着いた時、そこに居た。何がかって?それは・・・、
「お帰りなさいませお姉様!!」
・・・。わ~お。目の前には私の事をお姉様と呼んだ第一王女のシェリーが駆け寄ってきた。いや、駆け寄ってきただけならば良いのだろうけど、思いっきり抱きついてきた。
・・・?どういうことだ?出ていく時は凄い睨まれていたというのに・・・。
「わたくし!お姉様に感銘を受けましたの!!お姉様のように懐が深くそれでいてクールでカッコよくて尊敬できるような方はお姉様が初めてですの!!お姉様には是非帝国での暮らしを堪能していただきたいと思っておりますの!!」
どうやら私の気まぐれで起こったあの行為を彼女等は私が最初からそのように考えていたのだと思っているらしい。まあ、その解釈で関係が気まずくならないのは非常に嬉しい誤算なのだけれど・・・。
なんか・・・、シェリーの目がすっごい輝いてこちらを見ているのだけれど・・・。なんとかならないかな?
「そこでです!!わたくし、お姉様のファンクラブを作りましたのよ!!」
え!?ちょっ、初耳なんですけど!!何勝手に決めてんの!!ってか何故にファンクラブ?
「今日のお姉様の姿を見てわたくしすっかりお姉様のファンになってしまいましたの!!他にもいっぱいいるのですよ。例えばここで働いている侍女たちや騎士団員、文官やあと宰相、なんとお父様も入っていますのよ!!つまりはこの王宮にいる殆どの人間が入っているのです!!ちなみにNo.1は私ですの。No.2はお父様です」
・・・、どうしてこうなったし・・・。私の気まぐれでこんなことになるだなんて・・・。・・・やっぱりあそこで殺しとく方が良かったか?何か色々と面倒くさくなりそうなんだけど・・・。
「っあ!心配なさらないでください。お姉様には何も危害は与えませんのでご安心ください。黒国の方は目立つのがお嫌いなのですよね?ですから、我々は影からお姉様を見守る会という名前で活動するつもりです。貴族などへの抑圧にもなりましょうし、何よりもこの国の国王もメンバーに入っているのですから文句は言わせません!」
・・・もう決定事項なのね・・・。なんか・・・もう一気に疲れたよ。
シェリーの衝撃的な言葉を聞いて私達は部屋に戻った。三人から凄く可哀想な目で見られた。人に慕われるのが嬉しいはずの紅蓮からもそんな視線が来ていたからなんかちょっとイラっとした。
なんなんだろうあのテンションの違い・・・。もしかしたらアルベルトもああなっているかも・・・。嫌だ・・・。あんなのがもう一人とか・・・、こちらがもたないよ。
シェリーのテンション高いです。
彼女は雪とギルベルトがくっついて欲しいと思っています。
だからギル君の良いところを雪に吹き込んでいきます。
どんどんキャラ崩壊していく・・・。