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新たな家族、来世での再会

 数十年後。東の都の片隅にある寺の住職夫婦の間に、一人の男の子が生まれた。両親は、その子を「優斗ゆうと」と名付けた。前世の記憶は、全て失っている。しかし、なぜか、鬼子母神様を祀っているお寺が好きだったり、仏像を彫るのが趣味だったり、前世の面影が残っていた。


 優斗は、すくすくと成長し、大学生になった。ある日、キャンパスで、留学生の外国人女性と出会う。彼女は、金髪碧眼の、とても美しい女性だった。


「こんにちは。私は、カーミラです」

 カーミラは、優斗に、自己紹介をする。


「僕は、優斗です。よろしく」

 優斗は、カーミラの姿に、どこか懐かしさを感じる。


 二人は、次第に惹かれ合い、恋仲になる。そして、大学を卒業し、夫婦となる。


「優斗。あなたの、その、鬼子母神様を祀っているお寺が好きだってところ、なんだか、面白いわね」

 カーミラは、優斗の趣味に、微笑む。


「僕も、カーミラといると、なんだか、安心するんだ」

 優斗は、カーミラの頭を撫でる。


 二人の結婚式の日、カーミラの父である男性が、挨拶に来た。


「優斗君。娘を、よろしく頼む」

 男性は、優斗に、深々と頭を下げる。


 その男性の顔を見て、優斗は驚く。その顔は、アレスにそっくりだった。


「……アレス、さん?」

 優斗は、思わず、前世の名前を口にする。


 男性は、優斗の言葉に、驚き、目を見開く。


「……シャク……なのか……?」

 男性は、震える声で、優斗に尋ねる。


「……どうして、僕の名前を……?」

 優斗は、不思議そうに、男性を見つめる。


 男性は、優斗とカーミラ、そして、自分の過去を語る。


「……君たちは、前世で、旅をしていた仲間だったんだ……。そして、私も……」

 カーミラの父親の言葉に、優斗とカーミラは、戸惑いを隠せない。


 しかし、二人は徐々に記憶を思い出し、三人で旅をした様々な記憶を思い出す……。


 そして、カーミラの父親の言葉を信じ、三人で、家族として生活していくことを決意する。


 優斗は、来世で、再び、アレスやカーミラと出会い、家族になることができた。

 三人は、前世の記憶は失っているものの、互いを深く愛し、支え合いながら、有限なる来世で、幸せに暮らしていくのだった。


 元は有限なる人生に絶望し、異世界で永遠の命という死の恐怖とは別の恐怖を学んだ優斗、それはすべてお釈迦様が魂の修行のために設定していたシナリオどおりだったのかもしれない。


 優斗は新しい人生を生きている中で時折そう思うのであった。

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