とある令嬢の独り言
私は栄えある帝国の皇室の血を引く公爵家の公爵令嬢よ。
私は生まれながらの姫であり、転生者でもある。
転生前の私は、大人しい女子校に通うか弱き女子高生だった。
だけど、日本でも有数の財閥令嬢だったから不良女子高生に目を付けられた。
最初は我慢して金を揺すられる度に払ったけど、次第に怒りが沸いて私は感情のまま爆発させたの。
気付いたら、女子高生をナイフで滅多刺しにして殺害していたわ。
それで人を殺す楽しみに目覚めた私は、女子校で集団殺傷事件を起こした。
逃げ惑う女子高生を片っ端から殺していくのは、まるで狩りをする猟師みたいだわ。
だけど、駆け付けた警察官によって私は射殺された。
気付いたら異世界に転生していたって訳。
私のチートスキルは、自分を透明化すること。
私は赤い靴が好きなのに、両親が私に履かせるのは緑色の靴ばかり。
他には何不自由ないし、婚約者とも上手く行ってるわ。
退屈に疲れたの。
だからある日、私は考えたの。
腹いせに赤い靴を履いてる子を、私はチートスキルを使って殺すことにしたの。
両足を切断され苦しむ様は何より愉しいわ。
可愛い人形が動かなくなることに私は興奮が溜まらなくなったの。
だから私は犯行を繰り返すのよ。
あぁ、今日も仕留めた獲物は格別だったわ。
両親や兄は、薄々私の犯行と気付いて私の証拠を消して回って居た。
返り血で赤くなった服は直ぐに処分され、私はまた新しい服で赤く染める。
何食わぬ顔で、血に染めた手で愛しい婚約者を茶会に出迎える私は淑女の鑑。
私は何をしても許されるの。
私に殺されることを喜んで貰いたいわ。