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ご飯を賭けたゲーム


 クラ姉さんに抱かれ家に帰ると、家の前では姉達が待ち構えてた。


「遅いよクラ! もうご飯出来てるよ」


「すみません、色々ややこしい事が起こって、部下が一人命を落としたんですよね」


 確かにややこしい事情だが、その命を奪ったのはクラ姉さんだ、すると家の前に見慣れない姿を見つけた。


「もしかして、もう出来たのですかルンキ?」


「だって連絡を寄越したのはクラ姉さんでしょ、大変だったけど後は電源を入れるだけだよ」


 クラ姉さんはルンキ姉さんと話すと、ルンキ姉さんは何かの電源ボタンを押した、すると電源が付き笑顔の顔が現れ、スカートの裾をつまみ、頭を深く下げた。


「お帰りなさいませ、クラ・マルシェルナシー様、ユウ・マルシェルナシー様、私ルンキ・マルシェルナシー様に作ってもらったメイド一号でございます」


「おお、我ながらちゃんと出来てる気がする!」


「ルンキありがとうございます、ユウこの子の事覚えてますか」


 確かに見覚えがあるが、そうだ、あの時クラ姉さんが動物顔の奴と一緒に命を奪った子だ、でもなんで、ロボットみたいになってるんだ、それにメイドっていったいどうゆうこと。


「まあまだ説明しても分からないですよね、いずれ話せるようになったら話しますよ」


 するとクラ姉さんは俺をロボットに抱かせた、ロボットも力を入れずにゆっくりと抱いてくれた。


「それにしてもメイド一号は呼びにくいですね、あなたはこれからミグリです、騎士団でも皆そう呼んでたんで」


 ミグリと呼ばれると嬉しそうに反応していた、なんにせよロボットになったのは確かなようだ、もしかしてクラ姉さんも少しは優しい所があるのか。


 そんな思考になると、ミグリに抱き抱えられ姉さん達と一緒に家に入るのだった。


「あらお帰りなさいクラ、ユウ」


 家に入ると、母親が料理をしていた、そこには新しい父親の姿もあった。


「お帰り、今日は楽しかったかユウ」


 笑顔で俺に触ってこようとしたが、それをミグリに止められた。


「なんだこいつ!? いててて」


 ミグリは片手で父親のうでを曲げようとしていた、姉達は止めに入る所か、出来たご飯をつまみ食いしていた。


「ミグリ、止めてあげなさい、そんなでも私達のお父さんなのだから」


 そんなでもって、姉さん達は新しい父親が出来てから関わらないようにしていた、父親の方もそんなふうにしていて、殆ど姉達じゃなく俺に話しかけたりしてくるのだ。


「この方のデータはありません、よって新たなデータを要求します」


「そうだった、データ入れて無かったんだね、そうだねクズでいいかな」


 ルンキ姉さんはクスクス笑うようにミグリの頭をいじくっていた。


「ありがとうございます、この方のデータをクズと設定、マルシェ家の新しい父親として登録しました、よろしくお願いします、クズ」


 ミグリは笑顔で手を離した、本当の名前はルーハ・マルシェルナシーなのだが、もう変えられないだろう。


「俺の名前はクズじゃない、ルーハ・マルシェルナシーだ覚えておけ」


「クズはクズです、さあユウマルシェルナシー様ご飯のお時間のようですよ」


「ちょっと待った!!!!!!」


 椅子じゃなく、ミグリに抱かれたまま、食べさせられる所を姉達が止めた。


「確かに今日はあなたが作られ家族になった日なので許すべきなのでしょうが、この家ではご飯を食べさせるのをゲームで決めているんですよ」


「ゲームでしょうか? ですが私はメイドとして作られた身、こうしてお世話をするのは当たり前です」


「じゃあゲームに勝つしかありませんね、今日のゲームは題してユウを見つめろ恥ずかしがったら負けゲームです!!」


 確かに姉達の言う通り毎日のようにゲームがされている、しかも毎回違うゲームだ、クラ姉さんの今日俺を好きにしたのもゲームで決まった事だ、だがいつも思うのだがネーミングセンスをもう少し考えて欲しい。


「まあ簡単にユウを見つめ続け、目を逸らしたり、顔を赤くしたら負けです」


 クラ姉さんの簡潔な説明を聞くと、ミグリが座り膝の上に乗せられた、最初に前に座ったのはミカロ姉さんだ。


「最初は私からです、今度こそユウに食べさせてあげますよ」


 そう言って決意をすると、ミカロ姉さんが見つめてきた、そして一瞬で決着がついた。


「はぅぅ、可愛い過ぎます! こんなの見つめ続けられません」


 ミカロ姉さんはそのまま立ち上がり走り出してしまった。


 またすぐに戻ってくるだろう。


 次に座ったのはルンキ姉さんだ。


 ルンキ姉さんの事だすぐに顔を赤くして立ち去ってしまうのだろう。


 ルンキ姉さんが見つめてきた。


「ユウってばそんなに見つめてこないでよ」


 だってそうゆうゲームじゃんとツッコミたい、ルンキ姉さんは顔を赤くして目がぐるぐる回っていた。


 するとすぐに立ち上がりどこかへと行ってしまった。


「次は私よ!」


 ルミ姉さんが座り込むと、すぐに見つめてきた、今度は長く見つめられ、数分後異常が起きた、ルミ姉さんは気絶していたのだ。


「はい、はい、次は私ね、ユウと一緒にご飯食べたいから頑張るよ」


 確かにブラン姉さんはゲームに強く、勝っている印象があるのだが、こうゆうゲームは苦手だと知っている。


「うぅぅぅぅ、そんな見つめられたら恥ずかしいよ」


 ブラン姉さんが顔を赤くしたのでブラン姉さんの負けだ、次はクラ姉さんかまあクラ姉さんはすぐに負けるだろう、だってもう気絶しているのだから。


 これで残ったのはシル姉さんとミグリだ。


 最初はシル姉さんからだ、シル姉さんは殆どこうゆうゲームで負けた事なんてない、ああ今日もシル姉さんに食べさせられるんだろうなと思い、数十分後。


「はい、次はあなたの番」


 ミグリはシル姉さんに抱くのを交代し、シル姉さんの膝の上に座らせられると、前にはミグリの笑顔の顔だった、あんまり姉さん達以外の顔なんて見るの初めてだからこっちが恥ずかしくなってきた。


 数分後こっちから目を逸らした、するとミグリは首を傾げて。


「これは私の負けなのでしょうか? ユウマルシェルナシー様に目を逸らされてしまいました」


「ううん、あなたの勝ち、ユウが目を逸らすのは恥ずかしいから、久しぶりだねユウが目を逸らしたのは」


 勝ちが決まるとさっきまで気絶していたルミ姉さんやクラ姉さんは一瞬で目を覚まし、どこかに行ったミカロ姉さんとルンキ姉さんも戻ってきた。


 ブラン姉さんはシル姉さん達の対決を見ていた、全員が揃うと皆一斉にご飯を食べ出す、俺はミグリに抱かれながらご飯を食べさせられるので、ゆっくりだった、ミグリを姉達全員が羨ましく見ていた。


「さあユウ歯磨きしましょうね」


 ミグリからクラ姉さんに代わって抱かれていた、今日一日好きにしてもいいので歯磨きも加えられる、だが、ご飯だけは違うようでゲームで決まるのだ。


 なんでそんなめんどくさい事をするのか、まあ姉達が楽しんでるならいいのだが、クラ姉さん歯をこしゅこしゅと磨かれ、水で口をゆすいだ。


「今日は楽しかったですね、ユウ、また今度ゲームで勝ってユウを好きにするので、その時は今日みたいじゃなくどこかに遊びに行きましょうか」


 クラ姉さんはヤンデレだがとても優しい姉さんだ、クラ姉さんに抱かれ母親の所まで連れていかれた。


「お母様、ユウを連れて来ましたよ、お母様?」


 扉を叩くが誰も返事がない、クラ姉さんは扉を開けると、そこには新しい父親と母親が裸で寝ていた、すぐにクラ姉さんはドアを閉めると。


「ユウ、今日は私達と一緒に寝ましょうか」


 簡単に連れていかれ、姉達全員と一緒にベッドで寝たそこには電源が落ちたミグリも一緒だった、早く赤ちゃん言葉じゃなく喋れるようになりたい。

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