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リズの決意

読んで下さりありがとうございます。



ダンスパーティーの日、邸に帰るといつの間にかアルお兄様はいなくなっていた。



いつも帰る時は必ずご挨拶をしてくれますのに。

いつも私の大好きな笑顔で抱き締めてくれますのに。

いつも必ず次の約束をして、くれましたのに。





自分の部屋でひとりきりになると考えるのはアルお兄様の事ばかり。



アルフレッド殿下の手を取っておきながら私は何てズルいのでしょう。


利用していい、側にいてほしい。

そう言ってくれたアルフレッド殿下の優しさを利用している。


傷つけると分かっていて利用している。



アルフレッド殿下から届いた花束を見つめ、ため息をついた。


こんなこと、していては駄目ですわ。


アルフレッド殿下にお断りをしよう。

私の心の中にはやはりアルお兄様しかいないのだから。



例えこの先アルお兄様が振り向いてくれることがなかったとしても。

















「おはようございます、エリックお兄様」


部屋を出て1階に降りると居間にはエリックお兄様がいらした。


「おはよう、リズ。何だか吹っ切れた顔をしているね。何か決断したんだね?」


目を細め優しく微笑むエリックお兄様。


「はい、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした…もう、大丈夫ですわ」


しっかりとエリックお兄様の目を見てそう伝えた。


「さすが僕の妹だね。このままずっとジメジメと部屋に引きこもっているようなら首に縄でもつけて引っ張り出そうと思っていたところだよ。」


冗談なんでしょうけど笑顔で怖いことをいうエリックお兄様。


「それで?行くのはアルフレッド殿下のところ?それともアランのところ?」


「どちらもですわ。」


にっこりと微笑むと私はそう答えた。

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