花畑と花束と
あの日以来、アルフレッド殿下は頻繁に私を誘って出かけるようになった。
私はアルフレッド殿下に誘われて花畑に来ていた。
一面に広がる色取りどりの花達。
中でも一際鮮やかなブルーに目を奪われる。
アルお兄様の瞳の色に似ていますわ。
「少しは気分転換になったかい?」
「えぇ、とても綺麗ですわ」
曖昧に微笑めば、アルフレッド殿下は困ったような表情で笑った。
私はこの優しい人を傷つけているのだと、胸が苦しくなる。
アルフレッド殿下の優しさを利用している。
このままアルフレッド殿下の事を好きになれたら、
アルお兄様を、忘れることが出来たら、
どんなに楽なのでしょう。
とても失礼なことを考えている自覚はある。
でも、この苦しみから抜け出したい。
そんな事しか考えられなくなっていた。
…まただ。
リズは自分が笑えていない事に気づいているのだろうか?
今もお手本のような笑顔を貼り付けているが、その瞳には光がない。
私が見たかったのはリズの笑顔なのに。
私ではリズを笑顔にすることさえ出来ないのか。
今までアラン殿と同じ位、リズと一緒にいたのに。
人ひとり幸せにすることが出来なくて、何が王族だ。
自分の無力さに最早笑うしかなかった。
それから私は毎日のようにブライトマン公爵邸へリズ宛の花束を届けさせた。
ガーベラ、ひまわり、アネモネ、スイートピー、バラ
少しでもリズの心が晴れればと。
リズの気持ちが穏やかでありますようにと
心から祈らずにはいられなかった。
アルフレッドのリズへの想いが込められた花束。
想いが伝わると良いのですが、、、




