週末のダンスパーティー アランside
ダンスパーティーのバルコニー。
リズ達が去った後のエリックとアランのやりとりです。
バルコニーからリズとアルフレッドが立ち去った後、エリックは
心底呆れたような顔でエリックがアランを見た。
「お前、リズがあそこで聞いているのを知っててあんな事言っただろ?」
「何の事かな?俺にとってもエリックにとっても大事な大事な妹だろう?」
何を言ってるのかわからないと言ったような顔でアランは答えた。
「本当にお前は素直じゃないよな、リズの事が好きで好きで仕方ないクセに」
このとてつもなく不器用な従兄弟をどうしてくれようか。
エリックは苦虫を噛み潰したように表情を歪めた。
「小さな頃からリズの夢はアルのお嫁さんになる事だって、お前も知ってるだろ?」
「知ってるさ、でもリズが好きなのは優しくていつも甘えさせてくれる『アルお兄様』だろう?」
リズがアランを好いているようにアランも幼い頃よりリズの事が好きだった。
だが、子供ながらにアランはリズに良いところを見せたいあまりに格好いい優しいアルお兄様を演じていたのだ。
本当の自分はとても臆病で皮肉屋だ。
リズに好きになってもらおうと懸命に優しい優しい従兄を演じていた。
リズに優しくしたい、一緒にいたい。
でも、本当の自分を知ったらリズは自分から離れていってしまうのではないか。
こんな自分よりも、穏やかなアルフレッド殿下といた方がリズは幸せになれるのではないか。
臆病な自分は逃げたのだ、リズから。
ーそして、自分の気持ちから。
これで良かったんだ。
俺はいつも、リズの幸せを願っているから。




