花言葉
読んで下さりありがとうございます。
アルフレッド殿下との面会を終え、邸に帰ってくるとエリックお兄様が迎えてくれた。
「エリックお兄様、ただいま戻りました。」
「お帰り、リズ」
泣きそうな私をエリックお兄様は優しく抱き締めてくれた。
「アルフレッド殿下に私の気持ちを伝えて参りましたわ。私はアルお兄様が好きなので殿下との婚約を白紙に戻させてくださいと」
「それにしてもよくアルフレッド殿下が婚約を白紙にするのを飲んでくれたね」
「お話しをした時は私がアルお兄様を思っていても構わないと仰っていらしたのですが、私が自分の事を許せないと懸命にお伝えしましたら分かって頂けましたわ」
エリックはそっとため息をついた。
「僕もだけれどアルフレッド殿下もとことんリズに甘いなぁ。あぁアルもリズに甘いから周りはみんなリズに甘いのか」
からかうようなエリックお兄様の物言いに視線をあげると、お兄様は私の頭を撫でながらこう続けた。
「アルフレッド殿下は元々誕生日が過ぎても強引にリズと結婚することはなかったと思うよ。最近殿下がリズに毎日花を送って下さっていただろう?それが証拠だよ」
エリックお兄様の言っていることの意味が解らずに首をかしげる。
「アルフレッド殿下の送ってくださった花の種類を覚えてる?」
「確か、ガーベラ、ひまわり、アネモネ、スイートピー、バラですわ」
「うん、そうだね。何か気づかない?」
やっぱりエリックお兄様の言いたいことが解らない。
そっとエリックお兄様の顔を見上げるとお兄様はにっこりと微笑んだ。
「ガーベラの花言葉は希望・常に前進、スイートピーは門出・優しい思い出、最後に送られてきた黄色いバラは友情ーしかもご丁寧に13本で送ってきてる。アルフレッド殿下は最初からリズを応援してくれてたんじゃないのかな?まぁ、アネモネやひまわりを入れてきたのは殿下の心情を思うとしょうがないかなとは思うけど」
あの花束にそんな意味が込められていたなんて。
余裕がなかったとはいえ気づかない私も相当だけれども。
「大丈夫だよ。リズの気持ちはちゃんとアルフレッド殿下に伝わってる。背中を押してくれたアルフレッド殿下の為にもアランにリズの想いを伝えてやって。あのバカにもう一回逢って来なさい。もしアランがリズをまた悲しませたりしたら僕がアランをぶっ飛ばしてあげるから」
冗談とも取れないエリックお兄様の言葉に私は久々に心が温かくなるのを感じた。
後もう少しで終わりそうです。




