運命が変わってしまった日
初投稿です。
拙い文章ですが、読んで頂けたら嬉しいです。
「りずはおおきくなったらおにいさまとけっこんするの!」
私の夢は小さな頃から大好きな大好きなアルお兄様のお嫁さんになる事。
それがアルお兄様と初めて出会った頃からの夢ですわ。
エリザベス・ブライトマン、15歳。
水色の腰までのゆるやかなウェーブのかかった髪と桃色の瞳。
ふんわりと微笑む笑顔は男女問わず惹き付けられる。
ブライトマン公爵家長女にしてハーラント国王太子アルフレッド・ハーラントの婚約者候補である。
「アルフレッド殿下!私はまだ納得した訳ではございませんの。何故私が殿下の婚約者にならねばならないのです?」
キッとエリザベスがアルフレッドを睨むも、身長差からそれは上目遣いで見上げるような目線となってしまい可愛いだけである。
「私の父上とリズの父上が以前から約束していた事だと聞いている。私もリズの事を好ましく思っているし何も問題はないだろう?」
アルフレッドはエリザベスの頬を右手でそっと撫でた。
「私の気持ちは考えて下さらないんですの?私は小さな頃からずっとアルお兄様の事が…」
眉根を寄せて悲しげに呟くエリザベスにアルフレッドは大袈裟に溜め息をついて見せた。
「アラン殿はリズの兄上だろう?」
「…従兄ですわ」
「この婚姻は国王もリズの父上もとても楽しみにしてくださっている。私としても可愛い可愛いリズと結婚出来るのはとても嬉しい。…リズは私の事が嫌いかい?」
寂しそうに微笑むアルフレッドの表情にエリザベスの胸はちくんと痛む。
嫌いな訳はでない。
アルフレッド殿下と従兄のアルーー アランお兄様、私の兄のエリックお兄様の3人は幼なじみである。
小さな頃から兄の親友であるアルフレッド殿下は私にとても優しかった。そう、それはもう。
「アルフレッド殿下の事がお嫌いなのではありません。…でもそれ以上にわたしは…アルお兄様が好きな、の…です。」
だんだんと言葉が小さくなってしまう。
一度俯いてしまった顔は中々上げる事が出来なかった。
はぁ…という溜め息が聞こえてリズは思わずびくりと肩を揺らす。
「…わかったよ。」
優しげな言葉に恐る恐る顔をあげるといつもの柔和な顔ではなく、何故かいじわるく笑ったアルフレッドと目があった。
「チャンスをあげるよ、リズ。16歳の誕生日までにアラン殿を振り向かせる事が出来たら私は潔く諦めよう。リズの笑っている顔が一番だからね。」
「けど、それまでにアラン殿を振り向かせる事ができなかったら当初の約束通り私と結婚する、これは私からの命令だよ、いいね?」
目の前の金髪王子様はそれはそれは綺麗に微笑んだ。
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ぼくのかわいいかわいいりず。
だぁーいすきだよ?
エリザベス・ブライトマンと出会ったのはちょうど僕の7歳の誕生日パーティーでの事だった。
両親に連れられたリズは初めての場所にキョロキョロと大きな目で見回していた。
「ジェイス、よく来てくれた!」
金髪の翡翠色の目の美丈夫がこれまた水色の髪に銀色の目の美青年を両手を広げて出迎える。
「アレックス、本日はお招き頂きありがとう。あぁ紹介しよう、娘のエリザベスだ、」
ジェイスはにっこりと笑いエリザベスを紹介した。
「エリザベス・ブライトマンともうします。」
「こくおうへいか、ほんじつはおまねきいただきありがとうございます」
ちょこんとスカートの裾を持ち上げ礼をする。
「はじめまして、エリザベス。そんなにかしこまらないでアレックスで良いぞ。私とジェイスは親友なのだから。」
アレックスはしゃがんでエリザベスと目線を合わせるとわしゃわしゃとエリザベスの頭を撫でた。
「はい、あれっくすさま。ですが、そのようにさわられるとかみがぐちゃぐちゃになってしまいます!」
ぷぅっと頬を膨らませて上目遣いに抗議する。
「ははっ、すまないすまない…それじゃレディ、今後もお見知りおきを。こっちは私の息子のアルフレッドだ。」
父様の後ろに隠れていた僕をじぃっと見つめるとエリザベスはにっこりと微笑んだ。
「あるふれっどでんか、はじめまして、えりざべすともうします。よろしくおねがいします」
僕は真っ赤になると雷に打たれたかのように固まってしまった。
何なんだ、この可愛い生き物は。
そんな僕達をにやにやと見ていた視線には気付きもしなかった。




