復讐屋
初投稿です
あるところに一人の少女がいた。
彼女の両親はいわゆる吸血鬼だった。人の血を吸い、殺し、多くの恨みを買っていた。
ある日、一人の男が家に入って来て少女の両親をいたぶり、殺した。それを影で少女は見ていた。その男の眼は執念で、真っ黒に、ドス黒く染まっていた。少女はその眼を見て
“綺麗”
と感じた。
少女は男に興味を持ち、隠れてついていった。もっとこの”綺麗な眼”が見られるのではないかと。しかし、その期待は直ぐに裏切られた。男は墓の前で自ら命を絶ったのだ。少女は非常に残念に思った。
少女は考えた。”綺麗な眼”をもっと見たい。
あの男の様な・・・。そこで彼女は思い付く。そうだ!”復讐する機会”を作ってやれは綺麗な眼が見られるのではないか!
これが復讐屋の始まりだった
————————————————————
多くの種族が溢れる王都で少年は倒れていた。もう長くは持たないだろう。しかし、少年の眼は”綺麗な眼”をしていた。
「少年クン、お主は綺麗な眼をしておるな。執念に塗れた、ドス黒くも真っ直ぐな良い眼だ」
少年が上を向くとそこには少女が立っていた。
「少年クン、チャンスが欲しくはないかの?」
少年は静かに頷く。その瞬間、少女の顔が歪んだ気がしたがそこで少年の意識は闇に沈んだ。