第一話
忘れた頃にやって来る
『黒歴史月間』第2弾
「ここは青英高校、どこにでもある普通の高校だ。そしてこの学校にも『七不思議』が存在する。
1、トイレの花子さん
2、テケテケ
3、呪いの鏡
4、ガイコツ
そして、5――
あれ? 5ってなんだったっけ?」
「お前のセリフだったの!? ナレーションみたいなのじゃないのか!?」
俺が5はなんだったっけと考えていると、友人Aがツッコんできた。
「何言ってんの? ちゃんと一番最初に鍵括弧(「)が付いてるじゃん。あと現実にナレーションが聞こえてくるなんてないわー(笑)」
まったく何を言ってるんだか。おかしな人だ。
「うるせー。(笑)とか付けてんじゃねーよ。お前も(「)とか言ってんじゃねぇーか」
全くギャーギャーうるせぇ野郎だぜ。
このうるさいのは、俺の友人(A)で、大林茂だ。そして、
「あんたたちこんな時によく騒いでいられるわね」
こんな感じで生意気なのは、友人(B)の南琴美だ。
「酷いな。騒いでるのは僕じゃなくて、あっちだもん」
そういって俺は茂に罪を擦り付けてみた。
「可愛い子ぶるな。私は、二人に対して言ったの」
大失敗。
「いやいや、まさか俺も学校に閉じ込められるとは思わなかったわー。ハハハ」
俺はこのままグダグダしててもしょうがないので、物語を進めることにした。
実は俺ら三人は、七不思議によって学校に閉じ込められてしまったのさ。
なぜ七不思議に閉じ込められたかというと……。まあそれは少し置いといて。
コホン。俺の名前は天神進、この話の主人公だ。俺には少し他人とは違うとこがある。よく少年漫画での主人公が能力を持っているように、俺にも能力がある。
その俺の能力とは、なんと「どんな力も使える」というものなのです。
この能力は瞬間移動が出来たり、次元を超えられたり、透明になれたりと、どんなことでも(物をなかったことにする、みたいなもの以外)できる能力なのだ。まあ簡単に言うと、チートみたいな能力である。
で、さっきの話に戻ると。
この学校の七不思議は全部で八つあり、その八つ目が「学校の七不思議」というものである。この不思議は人を学校に閉じ込めて、七不思議を全て倒さないと(?)出れないという厄介なものである。
七不思議に遭遇するだけで死ぬのに、やっつけるなどは無理な話だ。
でもこの八つ目の不思議は条件が全て揃わないと起きないものである。そして運悪く条件を全てクリアしてしまったのが俺たち三人で、今、八つ目の不思議によって閉じ込められているというわけさ。
「説明ありがとう。進」
そういって琴美が俺の頭を撫でてきた。
「あの、琴美サン」
俺がそうやって手を挙げて琴美を呼ぶと、
「はい、進くんなんですか」
と、まるで教師みたいに俺を指名してきた。
「前から気になってたんだけど、琴美って前から俺のことを子ども扱いしてないでしょうか。一応俺、高校生ですよ」
確かに能力が発達している分、身長が少し低い。けどこの歳になって同い年に頭を撫でられるって……。ちなみに俺ら三人は幼馴染です。
「…………。ここに突っ立ってたってしょうがないですし、他の場所に移動しましょう。周りに気を付けてください」
あっ、スルーされた。そして主導権を持ってかれた。
「って、あれ? 茂は?」
全然会話に参加してこないな? いないのか。
「おーい、茂?」
「なんだ。進」
よかったいたみたいだ。
「いやー心配したよ。いなくなったんじゃないかと思ってね」
意外と近くにいたよ。
「何言ってんだ。ずっとお前の横にいただろ」
「駄目だよ。こういう文でしか状況がわからない時に無言になるなんて、いないようなもんだよ」
全く、もっとしっかりしてほしいよ。
「…………。茂は見つかったわね。それじゃあ行きましょうか」
琴美が会話が終わったのを確認してから再び指示を出した。いやー、茂と違って琴美はよくわかってるよ。
「とにかくまずは、七不思議の一つのところへ行きましょう。そうね……ここは2階の教室だから、同じく2階にある『トイレの花子さん』が一番近いわね」
流石琴美、本当によくわかってるよ。でも台詞に入れすぎると長いから、次からは地の文で説明するよ。
「それじゃあ。進、茂。他の幽霊にも気を付けて移動するわよ」
琴美の指示で2階の女子トイレへと向かった。
コツコツ…コツコツ…
「今のところ何もないわね」
琴美がキョロキョロしながら言う。
「にしても本当に何も起きない。つまんない」
「うるさいぞ進。何も起きなくていいじゃないか」
茂がそう言って歩くペースを上げた。
「「…………」」
三人とも口を閉じてしまって、静かになってしまった。
カッ カッ カッ
「ん?」
「どうした進?」
「いや別に……」
何だろう、今音が聞こえたような気が……。
カッ カッ カッ カッ
「! ねえ、音が聞こえない?」
俺は二人に尋ねてみる。
「「音?」」
二人は立ち止まり、耳を澄ましている。
カッ カカッ
「「!」」
今度は二人にも聞こえたようだ。
「さっきよりも早くなっているような、そしてどんどん近づいているような」
俺はそう言い後ろを振り向く。すると……
カカカカッ カカカカッ
「うわー、て、テケテケだ」
なんとテケテケが物凄い速さで近づいてきていた。
「うそ、このままじゃ追い付かれちゃう……。そうだ、確かテケテケは足(?)が早いために、角を曲がれないはず。みんな、あそこに入るわよ」
そういって琴美は目的地であるトイレ(女子)を指差した。
「早く来て」
琴美は先にトイレに入り、俺らを待っていた。
「っ!」
ギリギリのところで俺と茂はトイレに入り助かった。
「いやー早いわね。もう見えなくなっちゃったわよ」
そういって琴美はトイレの奥へと進んでいった。
「さてと、トイレの花子さんを殺るわよ」
殺るって(笑) まあ間違ってはないけど。
「でもどうやって退治しようか」
琴美が悩んでいた。
「それなら俺に任せてよ」
なんたって俺は能力が使えるからね。
「じゃあ呼ぶわよ」
そういって琴美は花子さんを呼ぶ儀式(?)を行った。
コン コン コン
「花子さーん。遊びましょ」
琴美がそう言い、しばらくすると。
「は~い」
と中から声が聞こえてきた。
「準備はいいか、進」
茂がそう聞いてきた。
「もちろん」
そういって俺は主人公だから使える能力を使った。
ガンッ
いきなりドアが開き、中から女の子が出てきた。
「それっ」
そこで俺は能力【設定を変える】を使った。
これにより花子さんの見た目の設定は“小さな小学1年生の女の子”から“豆粒くらい小さい女の子”になった。
俺は豆粒くらいの花子さんをつまんで、
「悪霊退散」
と言い水洗トイレに投げ入れ、水を流した。
ジャーーーーー
見る見るうちに花子さんは流れていった。
「「…………」」
二人が無言になってしまっている。
「花子さんを退治したぜイエーイ」
テンションを上げてみるも、無反応。……と思ったら茂が、
「これ本当に退治したのか」
と言ってきて、更に琴美も、
「わかりづらいわよ」
といちゃもんをつけてきた。
「しょうがない。ここは俺の出番だ」
俺のチート能力を舐めて貰っちゃ困る。
「それー」
俺は能力【都合のいい設定】を使った。
パァーーー
いきなり目の前が明るくなったと思ったら、ゴトンという音がし、足元を見てみると変な機械と紙が落ちていた。
紙を拾い上げ読んでみると。
「『これは“七不思議認識装置”です。この機械は七不思議が一つ消えるごとに、光っている丸が一つ消えます。全ての丸の光が消えたとき、あなたたちは学校から出れるでしょう』」
…………。
「えーと、機械ってこれかな」
機械を拾ってみると、円形で手に乗るくらいのコンパクトサイズで、全部で七つの丸が付いていて、一つだけ光が消えている。きっとこれが花子さんだろう。
「やったー。花子さんを倒したぞー」
俺は無理やりテンションを上げた。
「そうね、やったわー」
「この機械があれば、これから敵をやっつけたかどうかがわかるぜ」
とビミョーなテンションで言っていた。
だした自分でさえもビミョーな気持ちだもん。
「この調子で次も行こう」
とりあえず移動することにした。主導権は、琴美から俺に移動した。
トイレを出ると、
カカカカカッ カカカカカッ
またテケテケが現れた。
「うわー。忘れてた」
くそう、どうしよう。また隠れるか。
でもテケテケもスピードを落としてきた。あのテケテケ、学習能力があるみたいだな。
どうする、どうすればいい、俺。
☆第一話《最凶、テケテケ現る》 完
★次回予告:
ついにテケテケとの決着がつく。
そして、新たな七不思議の一つに出会い、学校に隠された秘密を知ってしまう。
VS.テケテケ編最終章。次回、学校の七不思議?第二話《さよなら、テケテケ》
お久しぶりっす木葉っす
4月じゃないけど『黒歴史月間』の第2弾、中学時代に書いた小説を懲りずに晒すっす
第1弾ほどではなかったすけど、今回も中々ツッコミどころが多かったっすね。ちなみに前回はある程度修正してから投稿したっすけど、今回はほぼ修正なしで投稿するっすよ!
だっていちいち修正してたら前回みたく途中で面倒臭くなって放置しそうで……げふんげふん
次回予告とかは、元々どこかのサイトに投稿するつもりで書いてたのでその名残っすね
せっかくなんでその部分含めて皆様に中学時代の作品を晒してやるっす




