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五百七十九話 星宝家へお泊まり
 
夕食は普通の家にもありそうなカレーらしい。
「カレー?別荘の時と違って普通だな」
「ちょっとお兄ちゃん、そりゃないよー。せっかく出してくれたんだから」
俺が感想を言うとみかんに注意された。
「そうだな。すいません、せっかく作ってくれたのに」
俺は薫子さんと理恵さんに謝った。
「いいのよそれくらい、うちはちょっとよそのお金持ちとは違うのよ」
するとキャシーさんがフォローした。
「ほんとすいません」
俺はまた頭を下げた。
「いいから食べてみ…………んっん、まずは一口食べてみてください」
「ええ、試しにどうぞ」
理恵さんと薫子さんも俺の言葉などあまり気にせず薦めてくる。
「じゃあ、いただきます」
俺はスプーンでカレーを口に入れる。
 




