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五百七十二話 アリエのアルバム(アリアのも) ⑤
「お父さんキモい」
「そんな、アリエ…………お父さんが気持ち悪いだなんて…………葉月くんの前で言うことないじゃないか………」
連次郎さんが凄まじく肩を落とした。俺の父さんはそこまでみかんに過剰だったような、そうじゃないような…………。
「でもせっかくだから記念に一枚撮りましょうか」
キャシーさんは俺たちに提案にしてきた。
「一枚だけなら………」
アリエもそれには納得した。
「写真か、意外と撮ってなかったな」
「ちょっとー、駄目じゃないせっかく彼女と一緒なのに写真撮らないなんて。いろんなところ行ってるならその時の写真も撮りましょうよ」
俺が呟くとキャシーさんに叱られてしまった。
「すいません、今度からそうします」
俺はでっかいアリエに怒られてる気がして頭が上がらなかった。こういう時にやはり親子なのかと感じさせられる。




