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五百五十二話 夕飯はバーベキュー⑤
「でも、普段は離れ離れてことだよね」
梨子ちゃんに指摘され俺達は目を伏せた。
「うーん、でもわたしはまだすももちゃんと会えるから大丈夫かしら」
清さんはさも関係ないと言い放った。
「そうね、アリエとはまだ会えるけど…………アリエは葉月と会えないのは残念かしら」
アリアさんは微妙な気持ちを話した。
「うっさいわね!それくらい大したことないわよ!」
アリエは顔を赤くして言った。大したことない、か。嘘かどうかは知らないがそう言ってくれて悪い気分はしないな。
「でも、お店のお客さんが減っちゃうのは残念です」
夕さんがしょげた様子で言った。
「夕ちゃん、意外とえげつないこと言うんだね」
「あたしもよりひどい」
夕さんの言葉に梨子ちゃんとみかんが驚く。みかんは時折意地悪なことを言うが確かに彼女よりひどい。
「ナチュラルに言ってくるのが夕らしいというか流石というか」
アリエも腕を組んで同じ気持ちになっていた。




