五百九話
次の日、すももさんがカフェダムールでアリエに言った。
「ねえねえ、八月はアリエちゃん別荘行くんでしょ?」
「行くけど、あんた達は連れてかないわよ」
アリエは嫌がるように言う。
「えー、どうしてー?」
すももさんは口をタコにして文句を言う。
「邪魔が多いと葉月と二人になれないじゃない」
「邪魔っ!?そんな、邪魔だなんて………しくしく。わたしはただ楽しく海で遊びたかっただけなのに………」
アリエがはっきり言うとすももさんは凄まじいショックを受けた。仰け反り後ろのテーブルにぶつかった。
「許してやれよ姉貴、こいつも男と夜な夜なあれなことしたい年頃なんだよ」
「そう、だよね。ちゃんと二人の新婚旅行を祝福してあげないとね」
りんごが助言するとすももさんが納得した。
「なに言ってんのよ!まだ結婚してないわよあたし達!」
「あと夜な夜なてなんだよ、それもまだ早いから!」
アリエと俺は二人に声を上げた。
「お子さんが出来たら見せてくださいね」
「シャロンもまだ早いから!子供とかもっと後の話だから!」
俺の突っ込みは終われない。なんだこの空間、激しすぎる。




