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五百七話葉月とアリエのお風呂事情夏編 ③
その言葉に思わず俺は肩を震わせてしまう。
「ちょっとなによ、人が困ってるのに」
アリエはその様子に抗議してくる。
「いや、いいんじゃねえの。それだけ向こうの飯が美味いてこったよ」
俺は彼女の肩に手を添えた。
「それで済むのお?ちょっとひどいじゃないの?」
「もしかしてあれかなぁ?デザートたくさん出るから食べ過ぎちゃったあ?」
みかんがまたニヤニヤしながら聞く。
「うるさいわよ!本当に余計なことばっか聞くわねあなた」
アリエは心底嫌そうにみかんを睨む。
「お前悪魔だな、小悪魔とかいうレベルじゃねえぞ」
俺はみかんに言ってやった。
「いやーん、褒められちゃった」
みかんは頬に手を当て喜ぶ。
「褒めててねえよ」
「もういや」
アリエは膝に顔を伏せた。
「ダイエットでもするか」
俺はまたアリエの肩に手を置いた。
 




