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五百六話葉月とアリエのお風呂事情夏編 ②
やべえ、遅かったか。ゆえにもう俺の言う言葉は見つからない。
そうこうしてると頭がボーっとしてきた。やべ、のぼせる。俺も出ないと。
「お兄ちゃーん、アリエに太ってるて言ったんだってー?」
リビングに行くとみかんがからかってくる。
「アリエ、俺が悪かった、ごめん」
俺はそんなものに応じる気はない、妹をどかし部屋の外でうずくまる彼女に謝った。
「馬鹿、あたしだって気にすることくらいあるんだから」
「そうだな、ごめん」
俺はまた謝った。
「でー、アリエはなーんで太っちゃったのかなー。ねえ、なんで?」
するとみかんがニヤニヤしながら彼女に迫った。その笑み、まるで悪魔だ。
「うるさいわよ。最近本格的にバイト初めてまかない食べてただけ。他に心当たりはないわ」
アリエはぶっきらぼうに答えた。




