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四百九十九話 すももと新井の遊園地、葉月達の観察
りんごに誘われ俺はアリエ、山崎、飯山と共に遊園地で新井とすももさんを遠くから眺めていた。二人はいい仲なのでりんごが遊園地に誘ったのだ。けど二人をくっつけるためだと悟らせないために俺達も誘ったんだとか。
つまりはこの状況、出歯亀である。
「デートの誘いにしては変だと思ったらそういうことね」
アリエが納得する。
「悪かったな、今度二人で行ってやる」
「はいはい、イチャつくなら後にしてねー」
俺がアリエのケアを言うと山崎に皮肉られた。
「あれ、みんなどこ行っちゃったんだろ」
すももさんは俺達を探している。なにしろ二人が俺達のためにアイスを買いに行った時に消えたのだからな。
「あはは、どこ行っちゃったんでしょうねー」
新井は苦笑いして目を回す。
「完全に舞い上がってるじゃん」
「いや、どっちかというと緊張だろ」
山崎の観察に俺は指摘した。




