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四百七十話
「うるさいよ」
「まだ何も言ってないけど?!」
りんごに言われ俺は戸惑った。
「言わなくても分かる。それは馬鹿にしてる顔だろ」
「バレたか」
「うわー、りんごすごーい!」
りんごに言われ俺は舌を出した。すももさんは無邪気に褒めた。
「やっぱり馬鹿にしてたな。まあ………楽しかったのは認めるよ」
りんごは顔をしかめると照れながら答えた。
「りんごがデレたな」
「デレたデレたー、めっずらしー」
そんな表情に思わず俺とすももさんはまた笑ってしまう。
「でも、いいと思います!いつもりんごは仏頂面ですから」
「それそれ、いつ笑うのって感じだし」
「人生退屈してそうって感じ?」
シャロン達もりんごの表情の変化について言った。
「なんかもっと馬鹿にされてる気がする………あたしは機械じゃないっつうの…………」
りんごは自分の扱いの酷さに拳を固めた。




