四百六十四話 プリクラ
「あー、楽しかったー」
「さあ、帰るか」
「こういうのも悪くないんじゃない」
りんご達はゲームセンターの出口に気持ち良く向かう。
「あー!!!」
そこで晴海が大声を上げ三人が彼女に注目する。
「どうした、急に大声上げて」
「プリクラよプリクラ!肝心のプリクラ撮ってないじゃん!」
「あ、やば………」
「ああ、すっかり忘れてました」
りんごに言われ晴海は理由を叫ぶ。海女吏とシャロンは言われたことを思い出す。
「そうだな、記念にやっていくか」
りんごも頷きみんなでプリクラに向かう。
中に入り撮影されると晴海がピースサインを、りんごが手の平を上に、シャロンが片手に本を持ったポーズを取った。
字を書けるようになるとシャロンが祝えと入れた。
「馬鹿!なにこんなところでウォズってる!女子高生はそんなプリクラ撮らないぞ!」
「えー、だめですかー」
りんごが止めるとシャロンは口を尖らす。
「ウォズってさっきのゲームのキャラ?」
「シャロンて実はかなりの特撮オタクだったんだ」
晴海と海女吏が言った。
「ここは王道に友達いっぱい、だな」
「それじゃあつまんないなぁ。ここはこうして、と」
りんごが書き直すと晴海はイエーイという文字を斜め線を横に置いて書く。
「ならあたしはこうかな」
海女吏はギザギザした吹き出しとその中にババーン!という文字を入れた。
「なにそれぇ、爆発してんのぉ?!」
晴海は思わず吹き出す。
「芸術は爆発って言うじゃん?」
「やっぱりわたしも祝え入れさせてください!」
「おい、まあいいか」
シャロンは抑えきれなくなりペンを取る。りんごはまた彼女を止めようとしたが今度はやめた。




