四百五十三話 晴海にはベビードールを着せよう
その後もりんごは晴海の手によりフリルのたくさんついた白い豪奢なネグリジェをはじめとする様々なパジャマを試着させられる。
その中で海女吏は露出の高いオレンジのパジャマ、ベビードールを見つけた。
「ねえ、これ晴海に似合うんじゃないの?」
「ああ、似合うんじゃないか?」
りんごはそれを見ると邪悪な笑みを浮かべた。
「おお、これはベビードールというやつですね!」
シャロンがその名前を言う。
「あれ、みんななにしてるの?おお、これは派手なパジャマー。へ、なに?」
晴海が三人に気づくと彼女達は晴海を見た。邪悪な笑みを浮かべているのはりんごだけだが他の二人も何かを企んでいる顔だ。
その顔のまま晴海に近づく。
「なに、なになになに?!」
晴海は戸惑うままに捕獲されベビードールを着せられる。
「なによこのヒラヒラしたのー!服なの?!ねえ、これ服なのー!」
その様を見下ろし、鏡で見た晴海はその露出度に悲鳴を上げた。
「ククク………」
「きゃははは!マジちょべりばじゃん!さいこーー!」
「わあ、とても扇情的で可愛いらしいです!」
その様にりんごは声もなく笑い反対に海女吏は大笑いした。シャロンは純粋に褒めていた。
「もー、馬鹿にしてー。純粋に褒めてくれるのシャロンちゃんだけだよー」
晴海は悲しいのか嬉しいのか涙が出そうになった。




