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四百四十九話 ランジェリーショップ、ではなくナイトウェア店へ
「なにを言ってるんだ、買い物でいきなり下着を買うなんてデートの前か手持ちが少ない時くらいだろ」
りんごは平静を装い踵を返す。
「あはは、りんごにまだ早かったね」
晴海が笑うとりんごは口を歪める。
「ではお隣のナイトウェアのお店にしましょう」
「パジャマか。りんごなんてどうせおじさんが着るようなだっさいジャージ着てそうだし、ここで可愛いの買っちゃいましょ」
「黙れ、ラフな寝間着なのは認めるがそこまでじゃない」
シャロンが言うと晴海がりんごをからかう。
「そうかなぁ、りんごって結構こういうのに疎いじゃん?」
「そろそろやめてあげれば?」
「はーい」
さらに言われりんごが顔を歪めると海女吏が諌める。
りんごは歪んだ顔のままナイトウェア店に足を入れるとこれまた複雑な顔をした。




