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四百四十五話
注文をした後りんごは周りをキョロキョロしていた。ジュースや紅茶が先に来るがそれでも周りを見ている。
「ちょっとなにさっきから見てるのよ」
「恥ずかしいからやめろし」
「なにかあったのですか?」
晴海達がそんなりんごに言う。
「いや、ここの内装て変わってるなって」
「ああ、これ?実はここに出店する時主人が拘って建築会社や木材売ってるとこ探して回ったのよー」
りんごが言うと飲み物を持ってきた女性が手を振りながら説明した。
「へえ、あたしも欲しいな」
「ええ、あなたが?!」
りんごが言うとなぜ高校生が内装用の木材をと女性が驚いた。
「いえ、今じゃなくて将来です。あたしの実家両親がイタリアンレストランやってたんですけど両親が死んでしまって、それでいつか復活させようとしてるんです……………」
「ああ、そんな事情があったのね。じゃあその時はお店を紹介してあげるわね」
りんごが説明すると女性は納得した。




