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四百四十一話 スイーツパーラーじゃなくてメインディッシュが先
「いいじゃん、行きましょ!」
「ちょうどお昼時だし」
晴海が楽しく海女吏が髪をいじりながら言う。
「そうだな。あたしは………腹が減っている」
りんごも神妙な顔で言った。食べなければ死んでしまう、とは言い過ぎだがちょうど飢えた腹の具合だ。
「スイーツパーラーじゃん」
「へえ、美味しそー」
「りんご、どうします?」
海女吏が見つけた店のサンプルに晴海が感激しシャロンがりんごに問う。
「主食の前にスイーツは違うだろ」
「そ、そうね。まずはメインを食べてからにしましょ」
唸るようなりんごの声に晴海は有無を言えなくなってしまう。
「ならこちらはどうでしょう?」
「スパゲティーノ、まんまだな」
シャロンが示した隣の店の名前りんご達は見た。
「お昼にはちょうどいいわよね」
「なんかシャレオツじゃん」
晴海と海女吏が言う。その店は木製の使い込んだ外壁と椅子、テーブルがあった。




