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僕とカフェダムールの喫茶店生活  作者: 兵郎
十九章 三年生編
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四百二十話 三年目のゴールデンウィーク③



「で、どうやって行くのよ?」


カフェダムールを出てアリエが言った。


「言ったろ、近いって。だから歩きだ」


俺が答える。


「へえ、いつだか山に行った時はバスだったのに今日は歩きなのね」


アリエが一年前も思い出す。


「そういえばそんなこともあったな」


俺は当時の楽しさに思わず笑みが出た。別に二人きりというわけではなかったが好いてる人と共にどこか遠くへ行くのは悪くなかった。


「えー、なにそれ。二人だけでそんなとこ行くとかずるいー」


みかんが口をすぼめる。


「二人じゃない、三人だ。アリアさんもいたの」


俺は訂正した。


「でもあたしだけ仲間外れだったし」


「なに言ってんの、あんたその時こっちにいなかったじゃない」


アリエが無理なことをと言った。一緒に住んでなかった時なのだから共に行くことは出来ない。なのにその無理を主張するとは我儘というものだ。


「分かってるけどー、なんかつまんない………」


みかんは足をゆらゆら振る。


「めんどくさい、早く行きましょ」


「そうだな」


アリエに耳元で言われ俺は歩を進めた。こんな我儘な妹は関わるだけ無駄だ、なれば無視して疾くと行こう。

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