四百六話 アリエ、梨子、夕とみりみ団②
「ハレンチ………あたしが、ハレンチ?」
自覚のないみかんが雷に打たれたショックを受けた。
「そもそもあなた、葉月のこと好きだものね」
話がややかしくなるのでアリエは小声で追加した。
「うっさいバカー!」
みかんは顔を赤くしアリエをドンと押すと走ってどこかに行ってしまう。
「たまに葉月のとこで見るわね」
「えっと、すももさん?みたいだね」
アリエと美佳はみかんの行動をすももに重ねた。
「可愛いわね」
「え?」
夕の言葉にアリエは驚いた。アリエを可愛がるのは清だったはず、だが彼女はまるで清のように言葉を発したのである。清が移ったのか?彼女は清と幼馴染である、似るのもありえなくはないが実際似ると恐いとアリエは感じた。
「まあ、可愛いくはあるわね」
「でも、ハレンチなのはいけないと思います!」
理沙の言葉でアリエはまたハッとするが清のようでないと感じてほっとする。美希は手を上げて叫ぶ。
「そんな子が一緒だなんて、アリエたんもー彼氏たん取られたりしない?」
「やらせないわよ、やらせると思ってるの?」
美佳が甘い声でからかうとアリエは低い声でどこかへ言ったみかんを睨むように言った。
「そ、そうね」
あまり見ないアリエの姿に美佳達は恐怖した。




