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三百九十六話 梨子とみりみ団③
「ちょっと!それあたしのセリフー」
「もったいぶるから悪いのよ。言いたいことがあるならさっさと言いなさいよ」
美希が理沙に怒る。
なにこいつら、めんどくさい。梨子はそう思った。
「えっと、今日はなに飲む?」
さっさと注文を取ってここから消えようとする。
「じゃあブレンドちょうだい」
「わたしにもちょうだい。あれ、中々甘くて美味しいのよね」
「あたしもあたしも!」
美佳が言うと二人が賛同する。美希に手を上げて元気に主張した。
「あとは、いちごパフェかな。二人も食べる?」
「もっちろん」
「右に同じく」
「ブレンドとメイドいちごパフェ三つずつだね」
梨子は注文を取ると厨房に向かう。
そんな時美希のスマートフォンの着信音が鳴る。
★★★★★★★★★
少し前、アリエはカフェダムールにいた。
彼女がいつものようにカフェモカを飲んでいるとスマートフォンが鳴った。
「お姉さんか?」
「いえ、田山さんだわ」
アリエが答える。




