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三百七十八話 お前に学校の友達とかいたの?②
「いや、こいつにも学校の友達くらいいるだろ」
俺はアリエの肩を持った。
「そうよ!こいつの言う通りよ!あたしにだって学校の友達くらいいるんだから!」
「でもま、仲の程度は知れるがな」
「へ?」
俺がこう続けるとは思わずアリエが惚ける。
「どうも、普段そいつらのことを話さない辺り仲がいいのか怪しくね?」
俺は推測した。
「ヴッ」
アリエはギクリとも言うような奇妙な悲鳴を上げた。あまりに聞かない悲鳴で悲鳴とも言えなかった。
「なんだ今の、とにかく図星なんだな。お前に友達はいるが仲は微妙てことで」
「ううう、友達もいるし仲もいいわよ!今度ここに連れてきて上げるんだから!」
アリエは目の端から涙を出しながら言った。
「お、おう。期待してる」
うわあ、言い過ぎたなあという罪悪感から俺は顔を逸らしながら言った。




