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三百七十七話 お前に学校の友達とかいたの?
俺たちはアリエも交えてカフェダムールで夕食のシチューを食べていた。
「どうした?今日はお前の好きなシチューだろ?」
アリエのスプーンが進まず俺は声をかけた。
「友達てどう思う?」
「唐突だな。みかんがどうかしたのか?それとも夕ちゃんか?」
俺は意外な質問に驚いた。
「だめよアリエちゃーん、友達と喧嘩しちゃー」
すももさんが状況を察して諌める。
「違うわよ、学校の友達よ」
だが彼女の答えはすももさんとも俺の予想とも違う。
「学校の………」
俺は彼女の出した単語を反芻する。
「お前に学校の友達とかいたの?」
りんごがずばり聞いた。
「いるわよ!失礼ね!ちゃんと!学校の!友達もいるわよ!」
アリエがあまりの怒りに単語を区切りながら言った。




