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三百三十一話 みかん達のいる学校の昼休み③
「さあ女の子達、僕と楽しいランチタイムにしようか」
マイクが歯をキラリと光らせた。
いや、ここにはお前以外の男子もいるんだがな。
「きゃー!マイクくんかっこいい!」
飯山がときめく。こいつにときめくとはどこまでミーハーなんだ。
「マイクさんきしょい」
「おふ……」
みかんに叩きのめされマイクが血のような息を吐いた。
「空いてるけどここで座るなんてやだなあ……」
梨子ちゃんが憂いを出す。地面ではないが屋上は土足で硬いものだ、嫌がるのも無理はない。
「大丈夫です、こんなこともあろうかとこんなものを持ってきました」
夕さんが袋からマットを取り出した。緑の紅葉という個性的な柄だ。
「すごいわ夕ちゃん!やるじゃない!」
「食えない女………最初から外で食べる気だったんじゃない」
梨子ちゃんは素直に褒めるがみかんはあまり驚かない。




