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三百三十話 みかん達のいる学校の昼休み②
「まあ、こいつはこんなんだけど悪いやつじゃないから」
飯山が山崎のフォローをする。
「そうですか………。山崎さんていい人ですね!」
「そ、そうか?」
いきなりいい人と言われ山崎がたじろぐ。
褒められるということに慣れていないのだ。
「はい、きっといい人ですよ!」
梨子ちゃんが目をキラキラさせる。
「そんな褒めるほどじゃねえし………」
山崎 が照れくさそうに頬をかく。
「ま、この二人も来たとこだし、みんなで飯食えるとこ行こうぜ」
新井がニッと微笑み俺たちは場所を変えることにした。
「お、やっぱここがいいな」
新井がドアを開けて俺たちが続く。
というわけで俺たちは屋上に来た。最近の学校は安全の都合で扉を閉めているところが多いがここは開いていて自由に入れる。
まだこの時期は寒くて入りたがる人はいないのでちょうど良かった。




