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三百二十八話 みかんのいる学校の昼休み
「お兄ちゃん一緒にお昼食べよー」
入学式をやって次の学校の昼休み、みかんが夕さんと梨子ちゃんを連れて現れる。
「おおっ、お前らもか」
俺は辺りを見渡す、そこではクラスメイト達が思い思いに机を囲っている。余りの机と椅子はあるにはあるが三人分はない。
「でも、場所がないな」
新井も状況を確認する。
「おや、一人見ない子がいるね。そこの可愛い子は誰だい?」
マイクが梨子ちゃんを舐め回すように視線を動かす。
「なにこの人、気持ち悪い」
梨子ちゃんはマイクの視線を嫌悪する。
あれだけ視線をむき出しにすれば気づかれるというものだ。
「ひどいね、一応僕先輩だよ?」
マイクはその言葉にショックを受ける。
「先輩でも気持ち悪いものは気持ち悪いです」
「おふっ」
容赦ない追撃にマイクが息を吐いて膝をつく。気のせいか血が見えなかったか?




