三百二十七話 葉月とみかんの同居後編
俺も入浴を終えると夜も遅いので寝ることにした。
するとドアが空いてみかんが入ってきた。
「お兄ちゃん、さっきはごめんね」
「気にすんな、お前もそういう年なんだろ?」
そういえば昔父さんもみかんに一緒に風呂に入らないと言われてショックを受けていたが父さんも今の俺と同じ感じなのか。
「うん。前と違ってあたしの身体も違うし、だからお兄ちゃんのことも意識しちゃって、そしたらあたしどうにかなっちゃいそうで………」
みかんが顔を赤い顔を枕で隠しながら言った。
「どうにか?意識?ああ、ああ?!」
俺はその言葉を断片的に回収すると驚愕の事実に行き着いた。
「そう、だな、兄妹でどうにかなったら父さんと母さんに顔向け、できないもんな」
きっと俺の顔も赤くなっていただろう。
「うん、だからごめん」
お兄ちゃん大好きみかんでもこういう線引きは出来るのか、お兄ちゃん悲しい。いや、俺にはアリエがいたか。恋人同士なら大丈夫か、お姉さんが許してくれるかな。
「代わりに、一緒に寝ていいかな」
「寝るのはいいのかよ」
「服着てるから大丈夫!」
みかんがニパッと笑う。そこはいつも通りで良かった、安心だ。
みかんを布団に招いて一緒に寝る。
「お兄ちゃんの匂いがする……」
みかんの顔が柔らかくなる。
「みかんもいい匂いだ……」
やべえ、すぐに寝れそう。
 




