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三百十話 アリエ、高校生の制服にて
「今日も来てあげたわよ」
「いらっしゃい」
「あ、アリエちゃん」
アリエが現れた。
いつもと制服が違う、なにごとだ!
「いらっしゃ…………お前、なんのコスプレだ!」
俺は思わず叫んだ。
「コスプレじゃないわよ!高等部の制服よ!あたし!今日から高校生なの!」
アリエが叫んで主張する。
「あ、なるほど………」
彼女の制服はセーラーからブレザーに変わっていた。袖や裾にレースがついており襟に縁取りもある、学校の校章があるのも変わらずだ。
「お前も高校生か………綺麗に、なったな………」
俺は上を向いて感慨深くなった。
「なんで上見ながら言ってんのよ、前見なさいよ前」
アリエが文句を言う。
「わりいわりい」




