三百四話 みかんのニューフレンド、櫛枝梨子
「もしかしてみかんちゃんのお兄さんですか?」
「ああ。君嶋葉月だ」
「やっぱり、女の子みたいな顔だからそうだと思いました」
「どういう見分け方だ、みかんは兄のことをなんだと思ってるんだ」
俺は困惑して言った。
「女の子みたいな顔で料理を食べてると急に黙る人?」
「ひどいイメージだな!てか後半なんだよ、聞いたことないぞ!」
俺は梨子ちゃんがみかんから聞いたという自分のイメージに抗議する。
「この間サイフォン大学行った時もやってたじゃん」
「うん、傍から見ると変な人だったぞ」
みかんとりんごが指摘してくる。
「く、自分の迂闊さが悲しい」
俺は俯いて嘆いた。
「おっと、あたしも自己紹介しないとな。あたしは間宮りんご、ここのオーナーの孫だ」
「わたしすもも、りんごのお姉さんでーす!」
シャロンや新井も自己紹介していく。
「みかんにりんご、すもも………」
梨子ちゃんが名前を挙げていく。
俺は釣られてその名前の主と梨子ちゃんを見ていく。
「はっ。フルーツシスターズ結成だよー!これはすごい、すごいことだよ!」
すももさんもその意味に気づいて声を上げる。




