二百七十二話 夕(ゆうべ)とカフェダムール④
「え、なんで?」
アリエが疑問を口にする。
それもそうだ、別に和風喫茶店の娘だからと言って洋風の喫茶店に行ってはいけないという決まりはない。
「なんか商売敵に塩送ってるみたいで…………」
「ははっ、そう言うかよ。そんなこと言ったらしょっちゅうあんたの店行ってる俺たちの身にもなれよ。バレたら絹江さんにマジギレされ…………」
俺は言いかけて視線を感じた。
絹江さんだ、絹江さんがすごい形相でこっちを見ている。やはり怒っているのか。
「マジギレ、されるけど気にするな」
「ええ…………」
そう言う俺の笑いは乾いていただろう。
「ふふ、ご飯屋さんの人は大変ね。すもも、いつものちょうだい」
「あ、うん。分かった」
俺の乾きなど気にせず清さんが涼やかに笑って注文する。注文を取ったすももさんも心なしか疲れていた。
「いつものて昨日も飲んだ紅茶ですか?」
それを聞いて夕さんが清さんに聞いた。
「ええ、わたしはコーヒーよりお茶が好きなの」
「え、なんで?」
アリエが疑問を口にする。
それもそうだ、別に和風喫茶店の娘だからと言って洋風の喫茶店に行ってはいけないという決まりはない。
「なんか商売敵に塩送ってるみたいで…………」
「ははっ、そう言うかよ。そんなこと言ったらしょっちゅうあんたの店行ってる俺たちの身にもなれよ。バレたら絹江さんにマジギレされ…………」
俺は言いかけて視線を感じた。
絹江さんだ、絹江さんがすごい形相でこっちを見ている。やはり怒っているのか。
「マジギレ、されるけど気にするな」
「ええ…………」
そう言う俺の笑いは乾いていただろう。
「ふふ、ご飯屋さんの人は大変ね。すもも、いつものちょうだい」
「あ、うん。分かった」
俺の乾きなど気にせず清さんが涼やかに笑って注文する。注文を取ったすももさんも心なしか疲れていた。
「いつものて昨日も飲んだ紅茶ですか?」
それを聞いて夕さんが清さんに聞いた。
「ええ、わたしはコーヒーよりお茶が好きなの」




